短い口論の末、三郎は俺の尻に指を突き立てた。
「っん…ゆっくり…ゃあ」
「うわ…すっげ」
節の立った指が容赦なく入り口を通過するキツさに総毛立つ。根元まで収まったであろう指がぐちゅり、蠢いた。
「待っ…!!」
「痛い？」
「痛くないけど…も、ちょいゆっくり」
指の動きが大人しくなる。と同時に足されるローションのひんやりした感触。そろそろと抜き差しされて、噛み締めた唇の間から息が漏れた。
「兵助。声聞きたい」
「男の…喘ぎ聞いてっ…何が楽しいんだよ」
「兵助の声が聞きたいんだよ。そろそろ指増やしていい？ここ、大分柔らかくなってきたし」
「い…いよ…」
二本目が難なく侵入に成功した。バラバラに動く指が時々感じるところを掠めて、その度に途切れ途切れの声が上がる。それが面白いのか動きがまた大きくなってゆく。
と、不意に空いていた三郎の左手が俺の性器に触れた。
「はっ!!…ちょなに」
「触られるの嫌？」
「ちがっ…お前が嫌じゃな…くぅ」
「抵抗ないから嫌じゃないんじゃね。それよりお前のココ、扱く度に締まるの分かる？」
「言うな…ょ」
「ねぇ。もういい？」
「あ、まだ…三本入るまで…待って」
じゃ、三本目。とぎちぎちにされる。少し痛い。力を抜こうとして大きく息を吐くと、それに合わせて性器を扱き上げられる。出してしまいたい。けれども三郎の手に出すことには抵抗がある。どっち付かずのまま、それでも意識が飛びそうになるくらい、気持ちいい。
「もういいかい？」
「っ……」
いいよ。入れて。
声は掠れて息に溶けた。
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