信仰のような恋をしていた 君の根底には必ず彼を感じる 追い抜ける気がしないよ 時折ふと、遠い瞳をしている事があるね 胸が苦しくても俯く事しか出来ない 俺にはないものをすべて、すべて持っていた 切り取られた恋情 優しさがこんなにも胸を抉るなんて 無知のなんと恐ろしいことか 撫でられる頭に、欲は増すばかり やめて、と言いきれそうにない 伸ばした腕は無情にも空を切る 明日はきっと笑ってくれるだろ 割り切れないこの痛みに涙する 笑ってくれ、泣きたくなるから まさか泣き顔に惚れてしまうなんて 俺のために泣いてくれるのか君の綺麗な涙を拭わせてくれ 初恋の痛み 君の好きな彼は、なにもかも俺とは正反対の人だった 追った視線の先には何時だって彼がいた 君のその笑顔は、彼にだけ向けられていて酷く悔しくなった 真っ直ぐに見つめる君の瞳は決して俺を映してはいなかった あの頃、胸を灼ききるような恋をしていた |