囚われてばかりだね 嫌われるようなことばかりした 発信源はいつも君だ 素直になるには努力がいるね 苦笑する君は嫌いじゃない 総て赦すような笑い方 無記名の標識 貴方だけが私の道標 迷っている暇は無いはずだ 追いつけないもどかしさを隠す声が、聞こえた気がする 立ち尽くすのは何時だって 午後二時に箱庭で 貴方から薔薇と緑の薫りがした 日を浴びてきらめいた髪を風が撫でた 赤く熟れた唇に葉露が零れて落ちた 微笑む貴方の繊細な睫に釘づけ 葉蔭の隙間からおちるやわらかな陽射し 夏の煌めき 貴方の声に弱いんだ 髪を触る癖を窘める 半袖のシャツからのぞく華奢な腕 きっちりと閉じられた襟元 涼しげな顔のその裏が知りたい |