ゴウルカ&ユダキラ

保管庫(SB)


『二人が出会い、運命の歯車が回る』 ゴウルカ&ユダキラ〜運命シリーズ1

広大な国地を所有する、天空王国。「天空に勝る強大さを」という願いを込められ、そう名付けられたこの王国は何代かの王を経て、今現在はゼウス国王が王位を継いでいる。
国王は身分、家柄よりもその者自身の能力を重視しており、『実力主義』をテーマに国政を行っていた。
そしてそんな弱肉強食の世界の中、まさに自分の力、努力、そして運で国の軍上層部に上りつめた男がいた。名はゴウ。平民の身分であった男である。


王国の首都。そこで一番の賑わいをみせる市場の中を馬で移動している軍服姿の二人組がいた。前述にもあるゴウと、その部下であり、かつゴウの昔からの親友であるサキである。
「市場は今日も賑やかだな。平和な証拠だ」
馬上から両側に並んでいる店々を見て満足そうに呟くゴウに、後ろについて馬を進めているサキは「そーだな」と少し不満げに同意を示した。
「どうした、サキ。何だか不満そうだな」
「暇でしょうがないんだよ。国が平和だと、俺達軍人はやることなんて、ほとんどないからな」
あー暇、暇。とぼやくサキに、ゴウはふ、と笑みを零す。
「お前らしい発言だ」
くくっとのどの奥でゴウが笑えば、サキはどういう意味だ、と唇を尖らし、文句をつけた。
ゴウは肩を揺らしながらも、悪い、と謝罪し、そして晴れやかな笑みを浮かべて顔を上げる。
「でも、俺は平和が好きだ。だから俺は暇でもいいから、この状態が長く続いてくれればいいと思う」
本心からの言葉だった。ゴウが軍人になったのも、国民を少しでも多く救いたいと思ったからだ。彼はとても正義感の強い男なのである。
そんなゴウの信念、性格をよく知っているサキは、一度溜息をつき、そして仕方ないな、と笑った。
「・・・全く、お前は本当変わらない。昔と同じこと言ってるぞ」
「そうか?」
「そうだよ」
懐かしそうに目を細めるサキに、ゴウもまた懐かしさに表情を和ませる。
昔から、二人は一緒だった。喧嘩はたくさんしたけれども、それでも最後にはこうして笑い合える、そんな絆を二人は築いてきたのだ。
二人は、それぞれで昔のことを思い返す。しかしその時、ふいに遠くから怒鳴り声が聞こえてきた。
「なんだ?」
反射的にゴウはその顔を上げる。続いて聞こえてくる罵声に、サキはうんざりと顔を歪めた。
「・・・喧嘩じゃないか?ったく。人がせっかく思い出に浸っているってのに」
サキは肩をすくめ、馬を引いた。向かう先は勿論、怒鳴り声が聞こえてきた方向である。
馬を走らせるサキに、ゴウは続く。駆けていった二人は、やがて道の真ん中に出来た人だかりを発見した。
何かを囲むように円をつくっている人の集団の、そのすぐそばで二人は馬を停止させる。馬上にいる二人には、そこからでも人だかりの中央の様子を十分観察することが出来た。
中央にいたのは四人だった。いかにも柄の悪そうな男が三人。そして傷だらけでそこにうずくまっている少年が一人である。
「・・・喧嘩って言うよりは、一方的な暴力だな・・・って、おい!ゴウ!?」
痛ましい少年の姿に、サキが目を細めていると、ふいに同じ高さで隣にいたゴウの姿が消えた。慌てるサキの視線は、いつの間に馬から降りたのか、地面に足をつけて人ごみに向かっているゴウの背中を見つける。
憤然と肩を揺らし人ごみの中に消えてこうとするゴウに、サキは思わず呆れた。
「おいおい・・・!ゴウ、どこに行くつもりだ!?」
わざと大声を上げれば、さすがのゴウも無視し切れなかったのかしぶしぶ振り返った。
「彼を助ける」
「あのな、気持ちは分かるしそれは正しいと思うけど、今のお前じゃ行ってはいけないと思うぜ」
「なぜ」
いつもの彼らしくない淡々とした言葉に、サキは思わず天を仰ぐ。
「それだよ、それ!お前今かなり切れてるだろ?今のお前じゃあのお兄さん方三人組ぼこぼこにしちまいそう・・・というかする。絶対ぼこぼこにする。仮にも軍人がこんなことで民間に危害加えてはいけないだろうが」
「しかし・・・!」
ゴウが何か言おうと、口を開いたその時だった。ふいに、沈黙を守っていた人だかりが、大きくざわめきだしたのである。
ゴウは思わず振り返ったが、馬から下りた彼では目の前の人々が壁になって向こうの方を見ることが出来ない。
「・・・サキ!何かあったのか?」
まさか何かあったのかと危惧したゴウに、馬上のサキはその表情を険しくした。
「・・・やばいかもしれないな。見物人の中から、少年に近寄っている奴がいる。どうやら助ける気らしいが・・・」
そこで口ごもるサキに、ゴウはいてもたってもいられなくなり走り出した。
背後からサキの制止の声が聞こえたが、今度は無視してゴウはそのまま人ごみに紛れる。人の波を掻き分け、なんとか中心部分が見える位置にまで移動したゴウは、思わぬ光景に目を丸くした。
ぐるりと人の壁が囲んでいるその空間。広く開けられたそこには、先程ゴウも確認した傷だらけの少年一人、柄の悪い男三人がいた。そして更にもう一人、増えている。
すらりとした青年であった。その背中に流れている、彼の銀色の長髪が一瞬性別を勘違いさせてしまいそうだが、確かにそこに立っていたのは男性であった。
一般の民らしからぬ、優雅な佇まいで、彼は少年を背中にかばって立っている。なるほど、サキが先程口ごもったのも納得がいくというものだ。そこに立っている青年は、外見からしてあまり武術、体術に富んでいる感じではないからである。しかも相手は三人。どう考えても、突如割って入ってきた青年に勝ち目はないように思われた。
しかし、ゴウはなんとも言えない青年のその雰囲気に、一瞬息を呑んだ。サキは気付いていなかったのだろうか。この青年の、圧倒的な存在感に。
ゴウの喉が鳴る。
青年は結んでいない銀色の髪を、邪魔なのか頭を振って後ろに垂らし、その赤い瞳を強く輝かせた。
「何を、している」
それは、先程まで少年に暴行を加えていた三人の男達に向けられた問いかけである。すごい重圧が、その場に圧し掛かったかのようにゴウは感じた。
その青年の声を聞くまではへらへら笑っていた男達も、その圧力に気付いて表情を硬くする。
青年は冷たい瞳で男達を一瞥し、少年に向き直った。
「大丈夫か、君」
「は、はい・・・」
呆然と、痣だらけの顔で少年は青年を見上げる。青年は少年に手を貸し、立つように優しく促した。
しかし、青年の威圧感に押されていた男達三人は、その光景を見てはっと意識を取り戻す。取り戻すと同時に、その肩をわなわなと怒りで振るわせだした。
「て、め・・・!何勝手なことを・・・!!」
顔を真っ赤にし、怒りの表情で男達は拳を振りかざしながら、青年に向かって駆け出す。
振り返った青年の瞳に戸惑いはなく、代わりに苛烈な炎が宿った。
一人の男の拳が、青年に届くかと思われたその瞬間。
「いい加減にしろ!!そこの三人組、これ以上やるというなら俺が相手になるぞ!!」
鋭い怒号が、その場に響いた。先程の喧騒が嘘のように場は一瞬静まり返り、その怒鳴り声の余韻だけが辺りに響く。
その場にいた皆の視線は、声の発信源、ゴウに自然と集中した。ゴウは目元に厳しいものを滲ませ、こちらを見つめる男達三人を睨みつける。
「聞こえなかったか?俺が相手になるといっているんだ。くるなら、早くこい」
凄みのあるその声音に、男達は背筋に冷たいものを感じた。それと同時に、ゴウの着ている服、つまり軍服に気付き、顔を青白くする。
結局、男達は悪態をつきながら、その場からそそくさと逃げていった。ゴウはその姿が視界から消えるまで目線で追い、それから周囲の人々に散るよう声をかける。軍人の言葉だ。わざわざ逆らおうとする物好きもいなかった。簡単に散り散りになっていく人の波の中、ゴウは少年と青年のもとへ近寄る。
「大丈夫か?」
出来るだけ優しい声でゴウはそう問いかけた。少年は夢を見ているような顔でこくん、と微かに首を縦に振り、青年は不思議なものを見るかのような視線でゴウを見上げる。
「お前・・・国の軍人か?」
唐突にそう問いかけてきたのは青年だった。ゴウはまさかそんなことを聞かれるとは思わず、目を丸くする。
「そうだが・・・どうかしたか?」
そう問い返してみれば、青年は数度瞬きを繰り返し「別に・・・」と呟きを漏らした。
「ただ、おかしな奴だと思っただけだ」
「は?」
思わず間抜けな声を漏らすゴウに、しかし青年は興味をなくしたように視線を外すと、怪我をしている少年に再度顔を向ける。
「・・・酷い怪我だな」
痛々しい怪我に、青年は悲しそうな声を漏らした。つられてゴウも少年の姿を見て、思わず瞳を細める。
衣服から覗く肌という肌は赤い血、もしくは青い痣だらけだった。酷い所は黒く変色している。勿論顔にも擦り傷が大量についており、随分酷いことになっていた。
特に酷いのは左足である。しばらくは、歩くことも間々ならなそうな有り様であった。
「なんでこんな・・・」
消え入りそうな青年の声に、少年は暗い顔で顔を左右に振る。
「僕にも、よく分からないんです。ただ、たまたま肩がぶつかって、それで」
ぶる、と少年の肩が震えた。青年は黙ってその肩に手を置き、穏やかに微笑んでみせる。
「・・・よく、頑張ったな」
青年の微笑に、少年も微笑んだ。弱々しいものではあったが、それでもそんな少年の様子に、傍らにいたゴウもほっと胸を撫で下ろす。
「・・・その傷では、歩くのは無理だな。家まで送っていこう」
家はどこだい?と尋ねるゴウに、少年は一瞬何を言われているのか理解できない、と言った顔になり、そして次の瞬間とても慌てた。
「い、いえ、そんないいです・・・!!軍人様にそんなことさせるわけにはいきません・・・!!」
「しかし、その足の怪我では・・・送るくらいさせてくれないか?」
「いえ!いえ、いいです!恐れ多い!!」
「そんな大げさな・・・」
必死で両手を振り、ゴウの申し出を辞退しようとする少年に、ゴウは苦笑を零した。
その時、どこからともなくサキが、ゴウの分の馬も引いて姿を現す。
「ゴウ、お前なあ・・・」
「ああ、サキ。すまないな、馬を任せたままで。・・・どうした、そんな変な顔をして」
振り返ったゴウは、呆れ返った顔をしているサキに、思わず首を傾げた。
サキの眉間に皴が浮かぶ。
「あのな、ゴウ。お前いい加減自覚しろよ。そりゃあ、お前からしてみれば『家まで送る』なんて当然のことなのかもしれないけどな。でもな、普通お前みたいな位の高い奴にそんなこと言われたら誰だってそう言うっての」
どうやら、今のやり取りを聞いていたらしい。ゴウはサキの言葉に、いまいち納得できない顔をしていたが、サキはそんなゴウを無視して、少年に視線を合わせた。
「おい、ほら。立てるか?」
少年の腕を引きながら、サキはそう問いかける。
少年はえ、と顔を上げ、サキを見つめた。
「あ、あの・・・?」
「ああ、俺はあいつと違ってさほど位は高くないから。俺が送ってってやるよ」
「え、え、ええ!?」
戸惑う少年をあれよあれよのうちに抱え上げ、サキは彼を自分の馬の上に乗せる。
少年はただただ混乱した様子で必死にサキへと言い募った。
「あ、あの!僕にしてみれば軍人様は全員すごく立派な方で!そんな方にここまでしてもらうわけには!!」
「あ?んな細かいことは気にすんな。ほら、いくぞ!」
慣れた様子で馬に乗り、少年の後ろへ腰を落ち着けたサキは、半ば強引に馬を進める。少年はなおも何か言おうと口を開いたが、サキに視線で制され、結局黙り込んでしまった。
遠くなっていくサキと少年をなんとなく見つめ、後に残された二人、ゴウと青年は互いの顔を見つめた。
「・・・お前達は、本当に変な奴だな」
まじまじとゴウの顔を見ながら、青年は先程と同じ様な言葉を繰り返す。
「普通、軍人とは民の私事に干渉もしなければ、興味も持たないような者達ではないのか?」
不思議そうにそう告げる青年に、ゴウはなんとも言えない笑いを浮かべた。
「まあ、確かにそういう奴もいるが、だからといって軍人全てがそうかと言われると、やはり違うぞ。俺達のような奴だって多くいる」
それに、とゴウは言葉を繋げる。今度はゴウが青年の顔をまじまじと見つめ、ふ、と面白そうな笑みを零した。
「お前に変な奴、なんて言われるとは心外だな」
「・・・どういう意味だ」
「あんな喧嘩の場面に、自分から関わろうとする普通の奴はいない、という意味だ。しかもあれだぞ?どう見ても大柄の男なんかではなく、だからといって戦い慣れしていそうな武人でもなく、喧嘩好きな変人でもない・・・こんな細身のすごく綺麗な顔立ちをした美人が出てきたのだから、変だと思っても無理はない」
そう結論付けたゴウは、満足そうに青年へと振り返った。が、視線の先の彼が妙な表情をしていて、ゴウは目を丸くする。どうかしたのだろうか。
数秒間考えて、ゴウは気付く。
「あ、いや!美人とか、綺麗とかは個人的な感想であって!別に変な意味ではなく・・・!!」
顔を真っ赤にして、ゴウは必死に言い訳をした。余計なことを喋りすぎた、と胸の中で激しく後悔をする。
青年は、そんなゴウをしばらく唖然、と見つめていたが、やがて、ふ、と顔を綻ばせた。
くすくす肩を小さく揺らしながら、青年が笑いを零す。
「今まで、外見について色んな感想をもらってきたが、こんな直球なものは初めてだ」
おかしそうに笑う青年には、先程感じたような威圧感や、圧力なんてものは一切感じられない。ただ穏やかな空気だけが彼を包み、ゴウはそのことにどこかほっとした。
「あまり笑わないでいてくれないか。肩身が狭い」
苦笑を浮かべそう言えば、青年はまだ笑い足りなさそうにしながらも笑いを小さくしていく。
二人は一度視線を交わし、ふと微笑し合った。
「俺の名はゴウだ。国の軍部に所属している」
「私の名は、ルカだ」
ルカ、と今聞いたばかりの名前を、ゴウは小さく口の中で繰り返す。
お互いの自己紹介が終わったところで、ルカはもう帰る旨をゴウに伝えた。
「そろそろ私は行くよ。・・・お前とは、また会えそうな気もするしな」
そう悪戯っぽく笑って、ルカは身を翻す。ゴウも、不思議とルカとはまた会えそうな気がしていたので、特に引き止めることはしなかった。
「ああ、それじゃあ」
そう別れの挨拶を述べれば、ルカは頷き、ゴウに背中を向ける。
一歩、前へ足を踏み出した彼は、しかし何か思い付いたようにゴウへと再度顔を向けた。
「ああ、ゴウ。お前の顔は、凛々しいな。かっこいいぞ」
意表を付かれたゴウは目を丸くして、ただルカを見つめることしか出来ない。ルカはそれに満足そうに笑うと、その言葉を最後に今度こそ立ち去っていく。
「かっこいい、か」
ゴウは遠くなっていくルカの背中に、先程聞いた言葉を繰り返した。
彼を美人だと、称した自分へのささやかな復讐だったのか。それともお礼だったのか。
ゴウは答えをもつ唯一の相手を、そのまま黙って見送ったのであった。


ゴウと離れたルカは、裏の路地に入ると共に、穏やかに緩められていたその瞳を鋭くした。
纏っていた空気の温度が急激に低くなり、印象ががらりと変わる。先程まで笑っていたそれと同じだとはとても思えない、無感動な赤い瞳が暗闇に浮かぶ。
「私に何の用だ」
誰もいないはずの自分の背後に目をやり、ルカは冷たく問いかける。
すると、誰もいないと思われていたそこに、男が三人姿を現す。どうやら、物陰に隠れていたらしい。
ルカは三人の男達の顔を順に見て、そしてせせら笑うように唇を歪めた。
「なんだ。さっきの奴らか」
ルカの前に現れた彼らは、先程少年に暴行を加え、ゴウの一喝により逃げて言った男達であった。
「あれでは暴れたりなかったのか?」
ルカがそう問えば、男の一人が無言で嫌な笑いを浮かべてみせる。
その手には、光り輝くナイフが握られていた。他の二人も同様だ。それぞれ刃物を構えて、真っ直ぐルカを睨んでいる。
ルカは、怖がる様子もなくそれを見つめた。
「・・・お前達は、何をそんなにいらだっているんだ?」
ぽつり、とルカの口から零れた言葉に、男の一人が反応を示す。
「何を言っているんだ、お前」
「何に対して、そんなにいらだっているのかを知りたいんだ。お前達はあの少年に、何か個人的な恨みでもあったのか?」
「はっ!あんな餓鬼をなんで俺らが恨まなくてはならないんだ?」
馬鹿にしたように、男は笑う。
「ムカついているのは、この世の中全てさ!あの餓鬼はたまたま目に付いただけにすぎねえ」
「・・・そうか」
伏せがちになっていた、ルカの顔が上がった。その顔に、歪んだ笑みを浮かべて。
「ならば、この世をつくっている奴を恨めばいい」
ルカの言葉は、低く男達の耳の中で響いた。不可解なその言葉の意味に、男達の顔から笑みが消える。
「何・・・?」
「私達と、共に来る気はないか?この世を、この王国をつくり上げ、全てを支配している男を滅ぼすために」
ルカの顔を、妖艶な笑みが彩った。暗い路地に、その美しさが映えて輝きを見せる。
「王、ゼウスを滅ぼすために・・・」
静かな、重い響きをもって、その言葉は空気に掻き消えた。


 終


 軍ものパロって素敵ですよね(なんて唐突な)

 趣味に突っ走ってしまった軍人ものです。サキが妙に出張っているのはこれを書いた時、管理人の中で「へたれブーム」が最盛期だったからに違いありません。
 ユダキラって書いてあるのにユダもキラも出てないじゃん!と思った方。ごめんなさい、二人の登場は次になってしまいました(汗)よ、よろしければ次のお話もお付き合いください。




誤字脱字のお知らせはメールでこっそりお願いいたします(苦笑)

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