時は巡って放課後。

一応私は部活見学ということで、いろいろと部活を回ってます。

で、今居るのがテニスコートの前でして…。




第2話:部長さんは恐いです








「「キャー!仁王君!」」

「「丸井君素敵ー!」」

「「柳様ー!かっこいいー!」」

「「切原君頑張れー!」」

「「柳生様ー!愛してるー!」」



なんでこうテニス部っていうのは何処に行ってもこう人気なんでしょうか…。

あれ、でも若干2名叫ばれてなくない?

…まぁいいや、私には関係ないし。



「えっと、女子テニス部もちゃんとあるんだね…」



テニスか…。

皆…元気かな…。



「あれ、どうしたの?」



声をかけられて振り向くと、そこにはニコニコ笑った少年が一人。

あれ、この人知ってるぞ…えっと、テニス部長の幸村君だっけ。



「へぇ、僕のこと知ってるんだね」



え、読心術?!



「あぁごめんね、ちょっと癖なんだ」



ま、魔王だ…此処にも魔王がいる…。



「何か言ったかい?」

「いえ、何も…」



何でどの学校も一人は黒い子がいるんだろう…。



「ところで、中入らないの?」

「あ、いや…見ているだけで十ぶ「入るよね?」…はい」



この人には絶対に逆らえないだろうと、私は思いました。



「フフ、そうだろうね」



・・・。



「皆集合!」



そう幸村君が言うと、レギュラー陣が集合した。

こうして見ると皆見覚えがある…そりゃそっか。



「お、湊。お前さん来たんか」

「あ、うん…来たというか連行されたというか」

「そこ、黙ろうか」

「「・・・・・・・・」」



あ、仁王もやっぱり恐いんだ。

だよね。



「さて、僕らの部活にはずっとマネージャーが居なかったよね?で、僕はこの子に頼もうと思うんだけど」

「は?!何言い出すんですか?!」

「おーナイスじゃ幸村、宜しくな、湊」

「良くないよ、全く持って良くないよ」

「おーいいじゃん、やれよ湊」

「ちょ、ブン太!!」

「俺も大賛成ッス、こんな美人な先輩がマネージャーだなんて」



あ、えっとこの子…確か2年生レギュラーの…。



「切原赤也ッス!宜しくお願いします、湊先輩」



…あ、なんか可愛い。

すっごく可愛いわこの子…!



「俺はジャッカル桑原、ジャッカルと呼んでくれ」

「私は柳生と申します、宜しくお願いしますね、湊さん」

「俺は柳蓮二…お前、何処かで見た気が「ハハハ、気のせいですよ気のせい!!」…そうか?」

「えぇ、そうです」



あ、危ない…流石”達人”柳蓮二…。



← 

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -