今日は皆でお買い物…。

集合時間は10時…。






そして今は5時…。






第11話:魔王様の優越







カチッカチッと音を出す時計。

その針が示す時間…現在朝の5時30分。

多分今の私の顔は最悪だと思う…ムッスリしすぎてる…。

まぁその理由は、今現在進行形で私が電話で会話している相手にあって…。





「ねぇ、今何時だと思う?」

「そうだね、5時半だね」

「集合時間って何時だっけ?」

「10時って言ったでしょ?忘れたの?」






・・・。






カッチーン



「なんでこんな朝っぱらから電話してくんの?!」

「フフ、湊が遅刻しないようにだよ?」

「だからって早すぎるでしょ?!7時に起きたって間に合うのに!」

「早起きは三文の徳、だよ?湊」

「じゃあ一人で起きててよ」

「そんなこと言っていいの?今から寝るんだったら…寝込み襲いに行くよ?」



…此処は言い返すところだけど、リアルにこの男ならやりそうなので黙っておいた。

ていうかお陰様で目が覚めたよ…。



「ねぇ、起こすなら弦一郎にしなよ」

「湊の方が面白いんだから仕方ないだろ?」

「人をおもちゃにしないで下さい…」

「フフ、まぁとりあえず、せっかく起こしてあげたんだから、遅刻しちゃ、駄目だよ?」

「ハイハイ…じゃあね?」

「うん、またあとで」



プツンッと音が聞こえる。

そのままボフッと枕に顔を埋めて、溜め息をつく。

そこで寝ようと思ったけど、なんだかパッチリ目が開いちゃったので、そのまま起きておく事にした。










駅前―。





とりあえず、集合時間の10時まで、後10分はある。

キョロキョロしていると、すでに皆が集まっているのが見えた。



「おはよ〜」

「あ、お早うございます、湊さん」

「おはようございますッ、湊先輩!!」

「よっ!湊!」

「えええええ?!ブン太と赤也が来てる?!」



目の前の光景に思わずビックリ。

毎回遅刻のブン太と赤也が既に到着済み…





これは槍が降るかも…。



「何でこんなに早いわけ?」

「あぁ…朝電話がな…幸村から」

「あ、丸井先輩もッスか?俺もッス」






…結局皆にかけたんじゃん。



「皆そろったみたいだね、それじゃ、行こうか」



ニッコリと微笑む精市。

あぁ、いいね、余裕があって…。



「そういえば、今日は何買いに行くの?」

「サプリメントの補給は必須として…まあいろいろだな」

「まぁ久しぶりじゃからの〜、気楽に行きたいぜよ」

「うむ、だがはしゃぎすぎないようにな」

「とりあえず行こうぜ〜、腹減った」

「早いよブン太」



そんなこんなで、とりあえず、私たちは歩き出した。



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