合宿もいよいよ最終日になった。






第9話:合宿へ行こう〜part3〜





いつも通り起きて、顔を洗って、マネージャー用のジャージに着替えた。

もうそろそろ朝食だろうからと部屋を出たら、部屋の前でジャッカルに会った。



「あ、お早うジャッカル」

「お早う湊…なぁ悪ぃんだけど一つ聞いてくれるか?」

「何?」

「俺今幸村に呼ばれててよ…けどブン太の奴がまだ起きねぇんだ…起こしてきてくんねぇ?」

「別にいいけど…雅治達とかに頼めばいいのに」

「いや、お前が行った方が絶対すぐ起きるから」

「そ、そう?なら行って来る…」

「おう。任せた」



そう言ってニッと笑うと、ジャッカルは走って行った。

…そうだよね、遅くなったら精市のお怒りに触れるもんね…。









てな感じで、今私はジャッカルとブン太の部屋の前。

そういえば…今回の合宿ウチの学校はダブルスペア同士で組んでたんだっけ?部屋。

なら赤也の方は大丈夫かな…蓮二だし。

とりあえず、何もせずに入るのはいけないと思って、ドアをノックした。



「ブン太ー?起きてるー?」



・・・。

返答無しですか。

中に入ろうと思って、恐る恐るドアを開けた。



『お邪魔しまーす…』



なんかもの凄くコソコソしてるから覗きとかに入ったみたいじゃん。

ベッドの方を見てみると、まだ規則正しく寝息を立てているのが一名。

しかもこれがもの凄く幸せそうな顔してんの。

また食べ物の夢でも見てるんだろうけど…。



「ブン太、起きて?ご飯間に合わなくなるよ?」

「んー…まだ食える…」



…まだ食えるじゃないでしょ、まだ食えるじゃ!!

そこまでブン太らしさ強調しなくていいんだから!



「ブン太ー、ブン太さん?丸井君?」



スー、スー…。

こんなんじゃ駄目か、そりゃそうだ。



「ブン太、精市に怒られちゃうよ?いい加減起きなさいってば」



ブン太の体を揺すってみるけど、起きる気配がない。

…ジャッカル、すぐ起きるなんて嘘じゃない!

此方に寝返りをうったと思ったら、うっすらとブン太の目が開いた。



「あ、ブン太!起きた?」

「んぁ…?湊」



これでもう大丈夫だろうなと思って傍を離れようとしたら、腕をグイッと引っ張られて。

まぁお約束のパターンに。



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