「俺は副部長の真田だ」
…あれ、この人中学生?
明らかに違うでしょう?
「湊、真田は中学生だよ」
また心読まれた!!
というかナチュラルに名前呼び捨て?!
ってそれどころじゃないよ。
「というか、私にマネージャーなんて無理よ」
「大丈夫だよ、ちゃんと手伝うから、ジャッカルが」
「そうそう、手伝うから大丈夫だろぃ、ジャッカルが」
「お前ら…!」
あぁ、何だろ…自分の心配しなきゃいけないのに…。
ジャッカルがかわいそすぎる…!
「で、どうするぜよ?」
「俺としては是非やって貰いたいところだがな」
「えっと…本当に無理だって」
「お願いしますよ先輩〜」
そう言って、切原君がもの凄く可愛らしい顔で言ってくる。
どうしよう…私可愛い子には弱いんだって。
「ねぇ、やってくれるよね?湊」
「いや、その…だから…「拒否権はないからね?」…え?」
「拒否権はないよ」
ニッコリとした顔で、幸村君が言ってくる。
何…今一瞬もの凄く悪寒が…。
というか皆も顔青くなってるし…。
「やるよね?」
「…はい」
そんなオーラバリバリで笑顔で言われたら断れないだろ…。
「はい、決定!それじゃ今日は見学だけでいいから、明日からよろしくね」
「はーい…」
「じゃあ改めて、自己紹介お願いできるかな?」
あ、今度は凄い白い笑顔。
普通に笑ってれば凄く可愛いのに。
「何か言った?」
「い、いえ何も!…才崎湊です、宜しくお願いします」
ペコリと頭を下げると、皆ニッコリと笑ってくれた。
柳君だけがなんだか少し微妙な顔してたけど…まぁ大丈夫か。
その後皆の練習を見た。
やっぱり立海大の練習は凄くて、何だか凄く圧倒された。
真田君の声も凄いし…。
まさか此処に来て、またテニスに関わる事になるとは…。
関わらないって決めてたのになぁ。
…あの子になんて言おう。
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