最後の練習も無事に終わって、今は先生方と各学校の部長から皆に反省が言われている。

思えば結構いろいろあったな…。




第10話:合宿へ行こう〜part5〜








「と言うことだ。最後に、マネージャーから一言貰う事にする。…湊」



え、私?!

頬杖ついてたら驚きすぎてガクッてなっちゃったじゃない!!

マイクを此方に向けて、来いと言うように目で合図する景吾。

…そんなのあるなら先に言っとけっての。

とりあえずマイクを持って、前を見る。

…視線集中だね、当たり前のことだけど。

見たら青学と氷帝のメンバーが面白そうにニコニコ笑いながらこっちを見ていた。

…お前等本当に覚えとけよ。



「えっと…とりあえずお疲れ様でした。この数日皆の成長が見られて良かったと思います…。元の学校に戻っても…」



そこで私の言葉が止まって、皆が驚いた顔をした。

何故かって?

それはね…




私が泣いちゃったからなんだよ。



「せっかく一緒に過ごせたのに…グスッ」

「「湊…」」



そうか、そんなに俺たちと離れるのが寂しいのかって顔してるよ皆…。

でもその考えを私は遥かに裏切って…。







「岳人ー!!英二ー!!」



と叫んだもんだから皆ポカン。



「湊!!」

「くそくそっ!馬鹿湊!!」



そう言って椅子から立ち上がって駆け寄ってくる岳人と英二。

そして皆の前で2人と抱き合う私。



「せっかく2人と一緒だったのにー!!」

「馬鹿、また遊びにくりゃいいだろ!俺も遊びに行くから!」

「そうだにゃ!今度青学にもおいでよ!!」

「岳人…英二…」



「「「(何なんだこれ…)」」」



と私たち三人以外は思ったのである。

そんなのは気にせずドンドン自分達の世界に入っていく私たち。

流石に痺れを切らしたのか、景吾が岳人、国君が英二、精市が私を引っ張った。



「岳人、見せ付けやがって…いい度胸じゃねぇか、アーン?」

「菊丸…学校に帰ったらグラウンド50周だ」

「湊…あとで覚えておいてね?」



…三校の部長達に、私たちはビクビクするしかなかった。









とりあえず無事に学校に着いた私たち。

流石に岳人と英二があの後どうなったかは知りません。

…ごめんね、2人とも。

皆バスから降りると、校門の前で精市が集合をかけた。



「皆お疲れ様。今日はこれで解散するよ」



ニコッと笑って言う精市。

あ、此処で終わりか…やった!



「それで、明日のことなんだけど…」



あ、明日の練習の時間とかかな?



「明日は皆で久しぶりに買い物に行こうと思う」



…は?

何言ってんのこの人…。

ていうか練習はいいのか、天下の立海大がそんなのでいいのか?!



「じゃあ明日10時に駅の前で、遅れたら…分かってるよね?」



精市がニッコリと微笑む。

…いや、微笑んでない、目が笑ってないもの…!

と言う訳で、明日は練習じゃなく皆で買い物に行く事になった。


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