「……お……り…」
誰?
霧のかかったようなはっきりしない意識の中誰かに呼ばれた。
「お……、リオウ!」
急激に呼び戻される意識。
目の前には心配そうに覗き込んでくるアヤと、呆れた様な顔をしているライムとソラ。
「ゆ……め…?」
一人一人減っていく仲間、流れる血と冷えていく身体。
夢とするにはあまりに現実的過ぎた。
しかし、あの時死んだと思っていた彼女達は今、目の前にいる。つまりこれが現実なのだ。
「大丈夫?」
心配そうに聞いてくるアヤに大丈夫だと返し、先にいるソラ達に視線を向ける。
どうせ白昼夢とかいうやつだろう。我ながら器用だな…。
「あんま無茶すんなよ。まぁ、屍になったら拾ってやらなくもない」
「え…?」
ソラ以外が同時に声を上げた。
きっと偶然だ。
そう思いたくても、あまりにソラの発言、そして全員の全ての行動があの悪夢の始まりと似通っていた。
「な…なんで皆夢と同じセリフ&行動してんの!?」
もしや予知夢!?と叫んだアヤに再び驚く。
「皆…同じ夢見てたの?」
「…みたいだね」
ライムが同意を示した瞬間
「あはっ、あはははははっ」
ソラがお腹を抱えながら笑い出した。
周りの生徒と一緒に困惑していると、ソラは片手を自分の額にあて、視線だけ此方に寄越して言った。
「リオウ、お前の勝ちだ」
ー残り 10人ー
アトガキ…的なもの
おはこんばんちはです。
夕闇狐です。
終わると思った?まだ続くのよ。な、騙す話です。
まぁタイトルの意味ですがそのまんまです。
誰が誰を騙しているというのは分かり易すぎるとは思いますが…
じゃぁ、その人はどこまで騙してる?
がメインなんですよね。
その辺のことや過去がおっもそーな主人公のこともちゃんと続きで明かしていくつもりです。
恋愛フラグは全くない、どっちかというと青春小説ですがお付き合い願います。
そのうち、恋愛させたいなー。
でわでわ
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