□DEEP











黄瀬は己の指先で、青峰のその逞しい腹筋を辿っていく。

軍人である黄瀬の身についている筋肉は薄く、厚みのある青峰のそれとは違う。



青峰な割れた凹凸のある腹をなで、臍を通過すれば、足の付け根にあるくっきりとした大腰筋に出会う。


指に追随して舌を這わせれば、青峰はふ、とニヒルな表情で笑った。



強い欲を孕んだ目で見下ろされ、ゾクゾクと背筋と体の中心部に電気が走る。



期待を込めた目で見つめ返し、黄瀬は大腰筋の線を辿った先の、反応を示している青峰の性器を口に迎えた。



口を使い、舌を使い、青峰が最大限気持ちいいと感じる箇所を丹念に舐めあげる。


先端の部分は勿論のこと、付け根の柔らかで敏感な場所。


沿っている角度のあるそれを何度も何度も舌を往復させ、

血管の浮き出た部分は舌を尖らせ、主を喜ばせようと必死に奉仕を続けた。


先走りと己の唾液で黄瀬の口周りは光り、

もっと奥に銜え込む為に小さな口を限界まで開けたがために

含みきれなくなった唾液はぽたぽたと顎を伝って落ちていく。



「ハッ。本当に犬みてーだな」



心底馬鹿にしたような嘲笑すらも、性的な刺激に思え、黄瀬は震える。



「ンっ、ハ……」


もっと。もっと。欲しい。


自分以上に感じて欲しい。

耳を侵すその甘く支配者たる声。


黄瀬は、喉奥を使い青峰の快楽をもっと引きずりだそうと必死になった。







先日、青峰が赤司に呼ばれ遠征先から本部へもどったタイミングで、黄瀬は襲われた。


青峰の怒りの矛先は、自分のイヌへ向けられることとなる。


虐待といって良いほどの暴力、セックス。

殴られ、罵られ、水責めにされ、我を忘れた青峰に滅茶苦茶にされた。


青峰は首輪だけじゃ足りないのかと、持っていたナイフで首を一周するように傷をつけた。


血だらけになり気を失った黄瀬をまだ犯し続けた青峰を見つけた紫原は、天使が悪魔に食われて殺されると本気で思ったと後日赤司に語っている。



所有物を害され、機嫌を悪くした青峰は、苦しむ黄瀬の頭をつかみ、水面に沈め、息ができなくなる寸前まで頭を手で押さえつけ水責めを続けた。



黄瀬が吐こうが泣こうが、喚こうが、赦しを請おうが、自分が思う綺麗のレベルまで戻した。


それ以来、黄瀬は水が沢山集まる風呂や湖に対して恐ろしいと恐怖を感じるようになり、
青峰に大して一層の忠誠心と、自分のことを愛情をもって綺麗にしてくれたのだと、更なる愛情を青峰に返すようになった。








奉仕をし、火のついたご主人様に可愛がられ、達した黄瀬はようやく息をついた。


情事の際に激しく揺さぶられ、細い首に巻かれた包帯が取れていたことに気がつく。



首の傷は深くはないものの、しばらく首輪ができない。


青峰は包帯をすべて取り去ると、傷口を一周舐めた。


ひりりとする痛み。涙を浮かべると嗤われ「痛てぇか」と問われる。



それに笑顔で否定をし、青峰の胸元に頬を寄せる。










*********




途中ですがいったんきりますー。

二人でお風呂に入る話を書きたかったのに。
あれ…。ですね。ともあれ本当に久しぶりに文章を書いて見ました。
拍手とかご訪問ありがとうございます。
ふにゅふにゅ。


20140513


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