□Bプラン3















「青峰っちおかえりっス。はい、突然ですが、俺奉仕するっス。リビングがいい? それとも寝室? 風呂入りながらする? ほら、さっさと服脱いで」



「は?」



玄関を開けると黄瀬がバスローブをきて仁王立ちしていた。



予測不可能な黄瀬の行動に俺の思考は停止した。



黄瀬に圧倒され、荷物を玄関に放置し、手を引かれてリビングに入る。


なにやら黄瀬は、鼻息が荒い。


「そこにすわるっスよ!」


そこ、指されたソファに腰掛ける。



「試合、録画だけどスポーツチャンネルでやってたから昨日見た。格好よかったっス、本当は生で見たかった」


「おぉ、サンキュな。つか、お前何どした? 怒ってんのか?」


「怒ってないっスよ! 青峰っち溜まってるかと思って奉仕しようと思っただけっス! 汗かいてる? 風呂はいってからがいい?」


「いや、風呂は朝ホテルではいってきたけどー。っ!!」



青峰の私服を早急に脱がしていく黄瀬。私服といっても遠征先からの帰りだから黄瀬がくれたオシャレデザインのスェットとパーカーだ。


タンクトップまでも直ぐに脱がせられ、下半身に手をかけられた。


女よりも白く、節くれだってはいるが長く美しい手が、下着ごとスェットをめくってずり下げられ、そして、足から抜き取られる。


出てきた性器を黄瀬から見下ろされ、青峰は「どういうことなんだ! 夢か! んなことピュアでかわいい黄瀬がするって何事だ!」と焦った。

バスローブを脱ぎ捨てた白い裸体。
ひざまずき、口に含まれる性器。
会いたくて仕方なかった恋人にそんな所を刺激されたら、勃つしかない。青峰はズクと奥が熱くなる感覚を覚えた。


じゅるじゅる。ぐぢゅ。唾液を絡ませ、際どい部分を吸われる。


喉の奥までしゃぶられ、施される興奮。入れるのに十分な固さになった為か黄瀬は口を離した。

青峰の上にのる黄瀬。

ハァハァ。


暖かな呼気が、耳を掠める。


勃ちあがったそこを持たれ、導かれ宛がわれる場所は、一つ。


青峰の太い先端は狭い器官に一気には入らない。


「ハァ、ん!」


飲みこもうと、必死な黄瀬。


普段と明らかに違う黄瀬の状態。

黄瀬が自ら率先してセックスするなんてなかったので、このまま流されてもよかったが、こうなったか理由を先伸ばしにするのはよくない。


青峰は自分の性器を握る黄瀬の手をとり、自分の両手で黄瀬の両手を包みこんだ。

お互いの勃ちあがった性器は視界に入れず、青峰はじっと黄瀬を見つめた。


「……なあ、なんかあったのか」


「……ん、なんもないっスよ」


「いやいやいや、なんもないってことはないだろ」


「……本当になんもない」


「本当に?」


「…………」



黄瀬は黙り込んでしまった。


黄瀬の手から片手だけ外し、青峰はゆっくりて黄瀬の耳たぶを触る。青いピアスごと柔らかく触ると黄瀬は身じろいだ。


黄瀬がそのうち話しだすまで我慢しつつ、青峰は指で耳や髪の生え際を愛撫したり、後頭部を撫でたりする。

平らな胸に二つ、ピンク色の小さな飾り。手で刺激した。青峰はこの小さな飾りを触ると黄瀬が反応するのが好きだった。


捏ねくり回していると、黄瀬が声もなく泣き出した。感じて泣くのではない、やはり何かあったのだ。

「きーせ、きせ?……涼太、どした?」


自分なりに最大限に優しく声をかける。


「あおみねっちは、やっぱり俺より、下手な演技しててもオンナとセックスするほうがいいっスか?」

グス。涙混じりに出た言葉。


「なんで、ンなこと思ったんだよ」


「………」


グスグス泣く黄瀬はそれから理由を話さず黙秘は続いた。何が原因なのか、考えつつリビングを見渡す。


テーブルの上に置かれたフタの開いたファーストフードのジュースの空。黄瀬は苛立ちや不安感をかんじるとよく氷を食べる。


部屋のテレビの下、ガラス扉が片方、開いていた。


もしかして。



俺がAVみて不安になったってことか――?


こいつが馴れねーことしたのはあれ、AVのDVDのせいか!


「なぁ涼太。お前もしかしてあれ見た?」


カアア、赤くなる黄瀬の顔。当たりだ。

「見たっス。青峰っちはやっぱり女がいいんでしょ」


「んな事、俺は言ってねぇ。俺の気持ち勝手に決めつけンなよ、ばぁか」


青峰はこつんと黄瀬の額を拳でたたいた。


そして、ギュッと黄瀬を抱きしめる。


「あれは、チームメイトがどうしても見ろっつったから見ただけだよ。第一、演技すぎて興奮すらしねえ引いたって今日そいつと話したばっかりだって」


「え?!」


「お前、俺を信じろよ。演技ってわかってるし。つか、また氷ガリガリくっただろ。蓋開けてそんままだから分かったけど。イライラとか不安でも健康にワリイから止めろ、な? 緑間が心配してうっせーし。俺は今、お前が何を思ったか知りてぇんだけど、本音、話せるか?」


「女の方がいいと思って不安になった。AVとか別に青峰っちおっぱいすきだから仕方ないし。俺は仕事忙しくて、主婦みたいに青峰っち家で帰り待ってれねーし、男だし……」


「そっか。俺はお前だけだよ、涼太。今日もチームメイトに機嫌いいってつっこまれたし、今日お前がオフで嬉しい。で、お前がしたいことに付き合おうと急いで帰ってきたら、いきなり襲われて、嬉しいけど、いつもと違うお前が心配になって、やっと理由を聞けて安心したとこ」


「ぅん」



「だいたい魅力的すぎる恋人の性別とかきにしねぇよ。主婦みたいに一日中お前が俺を待つ生活はお前の可能性潰すからしたくない。俺は、お前しかいらない」


黄瀬の好きな声音で囁き、髪を透くと、黄瀬は青峰に抱き着いてきた。


黄瀬を悩ませた発端のAVのディスクを叩き割りたい青峰は、黄瀬が安心するように、精一杯愛を囁いた。


続きはベッドに移動し、終わったらバスケもやりたいからと腰に負担かけないでしたいと言うかわいい我が儘を叶えるべく、青峰は優しいセックスを行うのだった。







END




20130312



Bプラン完結。
書いてたら彼氏峰がイケメンになりすぎてしまったのよ。うちの青黄は、甘いのがデフォルトですのでまあいいか(笑)小悪魔とみせかけやっぱり天使な黄瀬ちゃん。
仲良くラブラブしてればいいよ、な、Bプランでした。
Bが読みたいと拍手くれたお嬢様方へ捧げます。



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