□君の笑顔、僕の涙3

















生活費は赤司から渡されている。初めて抱かれた際、報酬に好きに使っていいとクレジットカードを貰った。




吉原の遊女みたいだ。新しく着物を下手たり食事をとるだけで借金が増えていく。



赤司からカード分は請求されたことがないが、いずれ返したいと涼太は考えている。



もしかしたら借金を返す前には、死んでるかもしれない。




あとは寝た相手がチップや小遣いをくれるので、飢える事はなかった。



家族から離れての一人暮らし、部屋は狭かったが涼太には快適な住み処だった。









赤司と会った日から数日後、今日は休みだった。




昨夜、相手をした相手から貰った小遣いはたんまり財布に入っており、弄ばれるはずだった身体は、自慰を見せるだけで済んだ為、負担はなく朝を迎えた。



甚く気に入られたのでまた近々相手をすることになるだろう。



性癖の可笑しな相手は遠慮願いたいが赤司が有無を言わさないはずだ。





もう諦めた。我慢は慣れっこだ。






広いガラス窓から太陽の光が入り、日差しはポカポカとしていた。



小学生の頃、こんな陽気で、日なた側だと熱すぎてカーテンを引きたくなって、廊下側の人間からブーイングをくらったことを思いだし涼太は小さく笑った。




ベッドから起き上がり、窓辺に立つとより一層日差しの暖かさを感じた。コーヒーをセットし、テレビをつけた。




涼太は先日駅の待ち合わせ場所で話した相手の事を考えていた。





同姓の同世代。





久しく話をしない年齢だったからか。楽しかった。






赤司は21になる自分より7つ離れているし、赤司の脇を固める者たちも20代後半から30すぎ。






マジバーガー。




もう立ち寄るつもりなかった駅だったが、あの男が50個も食べれると話すメニュー。
食べたくなった。




休みに会う友達すらいない。スケジュールは白紙。あの沿線にある服屋を見に行くついでだ。




そう理由づけ、涼太は身支度をして出かけた。










つづく




2013.01.30









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