□灰色の残骸





















「赤司…よかったのか? 灰崎の部隊の残党を青峰の部隊に吸収して」



「あぁ。まあ問題を起こせば大輝が処分するだろう」



「青峰に任せると碌な結果にならないのだよ……」



「それより真太郎、敦から面白い情報が入ってきてな。大輝とお前と三人で話がしたいんだ」



「ならば、青峰を呼び戻すのだよ。今から連絡を入れたら明日には戻ってくるだろう。高尾、青峰に連絡しろ!」












二週間の遠征。




青峰の管轄する部隊一部と赤司から押し付けられた残党で、敵を征圧すべく動いている。




夕方、青峰は赤司に呼ばれ、一旦本部に帰還した。


普段は自分の犬を連れていくが、黄瀬に部隊統括を任せろと赤司に指示され、青峰は護衛数人と向かったのだった。


ここは敵が攻めて来る最前線ではない。黄瀬一人でもなんら問題なく、黄瀬は一人で指揮をしている。



いつも青峰中将と共にある金髪の麗しい将校。



詰襟を外した首に嵌まる首輪の意味は大々的には発表されていないが皆噂で話している。





青峰中将が首輪の主だ。黄瀬補佐官は毎晩青峰中将のオンナだ。




正しくはペットなのだが、それを知るほどここに残った人間は身分が高くなかった。




特別、指示を出す事もない。そう判断した黄瀬は、部下たちを自由行動にして、つかの間の一夜、息抜きをさせていた。




就寝時間近く、少しのオフを楽しむため、羽目を外し酒を飲む者たちがいた。



ルールを守らない事で有名だった、今はもう赤司の手に寄って退役させられた灰崎の部隊の残党だった。背後に暗い森があるこの場所で、見張りと名目した酒盛りをしていた。



「黄瀬補佐官マジでヤベーよな。色気? つーの?」



「俺、前に見張り当番だった時に見ちまったんだよな。青峰中将と黄瀬補佐官ヤってたぜ」




「黄瀬補佐官って軍上部の性欲処理係なんだろ? 灰崎大佐も溜まってたとき処理してくれたって話してたぜ」



「マジかよー。あんなお綺麗な顔でしゃぶられてみろよ、俺、瞬殺される自信あるわ」



「俺も、あの人の口でやられてェわ」




「ケツに突っ込んだらどうなるんだろーな」



「感じてすぎてヤベーじゃねーか?」



「逆に手玉に取られたりしてな」



「部下を教育、指導ってか!」




「じゃあ、今から確かめにいかねー? 青峰中将、本部に呼ばれて明日までいないんだろ。桜井さんと若松さんも出向いてるのに、黄瀬補佐官はこっちの指揮してて、今一人だぜ?」




「皆、抜いてもらう?」



「や、一発ヤラせて貰おうぜ!」




「俺、実はさー退役するまえの灰崎大佐に薬貰ったんだ。催淫効果のあるヤツ。今、携帯してる!」



酒の勢いを借りて、灰崎の部下8人は盛り上がっている。




「8人もいれば万が一抵抗されても余裕だろ?」




「しかも薬があれば、全員でマワせるぜ」



「だが、無理矢理ヤって除隊、厳罰とかになったらどーすんだよ!」



「いや、それはないだろ! 灰崎大佐は黄瀬補佐官淫乱すぎて、毎晩ヤらねーと日中支障がでるんだと。実は、今夜も相手さがして身体ほてらせてるんじゃないか?」



「……じゃあ、ヤるか」



「よっしゃー」



「善は急げだな」



「灰崎大佐の件で相談あるっていえば断らないだろ」



大勢で行くとその場で話すことになるから、と、代表して二人が黄瀬のいる本部テントへ足を運んだ。











「相談スか?」




「えぇ、どうしてもお話したくて」



「戻ってきてから、あの方に話す方がいいと思うんスけど?」




「いえ、どうしても今夜黄瀬補佐官のお耳入れたくて……。裏切る可能性がある奴がいて、今夜を逃すと青峰中将の命が危なくなると思います」




青峰の命に関わる問題での相談。そう部下達が話した瞬間、黄瀬の顔色が変わった。



(あの人の命は、死んでも俺が守る……)



「わかった。で、その話ができる人間は全部で何人いるんだ?」



「今は八人です。ここに呼ぶには悪目立ちするので、奥の森に皆集めておきました」



「分かった。案内しろ」



風呂上がりだったらしい黄瀬は、髪はまだ湿り、甘い香りを身に纏い、それが鼻孔を擽って、妖艶な魅力を放っている。




二人の男は、誘い出せたことと、これから行われる魅力的な展開に口角を上げた。







「黄瀬補佐官、お待ちしておりました」




「……話が聞きたいんだが」



「はい、あ……黄瀬補佐官。今日は日中気温は高かった分冷えますので、これをお飲み下さい。暖まりますから」




黄瀬と八人は火を囲むようにして座った。真っ暗な森に唯一の明かり。



「酒……? 不要なんだけど」




「いや、内容長くなりますし。青峰中将がご帰還なさった時に黄瀬補佐官が風邪でも引いたら、青峰中将にも移るかもしれません」



青峰のこととなると判断力に甘さがでる黄瀬は、通常ならば青峰やキセキ以外から与えられたものは口にしないのを忘れ、進められるまま、温められた酒を飲んだ。




「それで、話……」



「そうですね、話というのはまぁ……」




「なんだ、早く言え」



「即効性ってどれくらい時間いんの?」



「……ぁ……れ…………?」



薬は、全身の力を奪い、更に催淫の役割を全うする。



カラン! ……黄瀬は渡されたカップを落とし、うずくまった。



身体と、青峰に愛されすぎた場所が疼いてくる。




熱っぽい吐息と荒く早い呼吸。目は潤み、必死で意識を保とうと一同を睨む黄瀬。




ごくり。誰かの喉が大きくなった。



「はは……マジききすぎだろ……」




「やべーな」




「黄瀬補佐官……灰崎大佐から聞いたんです」



「な……に、を……」




「あんたが淫乱で、男好きで誘えば喜んで相手してくれるって!」




「だから、俺らお相手願いたくて……」



「って事で失礼します!」





屈強な男たちは、楽しそうに黄瀬を囲んだ。





動けない黄瀬を座らせ、後ろ手にする。




軍服のボタンを早急に外し、中の白シャツのボタンを飛ばした。




現れる肌は滑らかで、至るところに赤い斑点が散りばめられていた。




「まじかよ! やっぱ噂はマジだったんだな」



「だから言っただろ? 青峰中将とやってたって」



「うわー、小っせー乳首。見ろよ、ピンク色だぜ?」




携帯されてるライトで黄瀬の胸元を照らす男。




肌を触られ黄瀬は声無き声を上げる。






「……ッ!」



「やっべーわ、そこらの生娘より肌触りがいいぜ」




俺にも触らせろ。皆興奮し、黄瀬の肌を触り、一人が飾りを摘んだ。



ピクン!



自由のきかない身体が小さく撥ね、黄瀬は涙を流す。ふるふる小動物のように奮える黄瀬。



御馳走にありつける八人には何よりもおいしそうに見えた。




グニグニ、刺激を与え押し潰す。固く芯をもった粒を強く引っ張ると、「ンァ!!」黄瀬は高く嬌声を上げる。




「はは……女より感度よさそーだ」




「俺、男は無理だと思ったけど勃ったわー」



「これは期待しかねーだろ!」



「じゃあ、今度は下だよな……」



「下、全部剥くのかよ!」




「いや、靴下だけとかよくね? はだけた服に靴下……」




「悪趣味だな! お前」





ベルトを外され、下着ごと足から抜かれる。一人のリクエストにより靴下はそのままにされる。黄瀬は自由の聞かない身体で必死に足を閉じるが、簡単に開かれてしまう。




「黄瀬補佐官、勃ってるぜ」



「ここも金髪かよ! 金髪美形とかやべー響きだな」




「俯せにさせろよ、突っ込む場所も綺麗なんじゃねーか?」



「その前に俺、我慢できねぇよ、イきそーだわ」





「早やくねえかー? 顔にやれよ、後でつっこめるしさ」





ビチャ。青峰以外の体液を身体にかけられ黄瀬は、目の前が真っ暗になる。生暖かくぬるい青臭い。



いつもは気持ちいい液体。それは、青峰のものだからなのだ。




黄瀬はマワされる事を覚悟し、目を閉じた。

















「俺のイヌにナニするつもりだよ」









声がする。月明かりと火に照らされた男の存在を振り返り、男たちは言葉を失った。





「うわぁぁぁあ!」




鋭いサーベルが八人の一人を貫いた。




「悲鳴がイケてねーな、お前。黄瀬みてーにいい声で鳴けねーの?」




腹をめった刺しにして笑う男、青峰大輝。




「峰ちーん? ちょっとぐちゃぐちゃにしたら食えねぇじゃん」




青峰の横に長身の男。紫原もいて、一同は青ざめた。




「つーか、この子に手ぇ出すとかお前らもう死ぬしかねーし。不味そうだけど、夕飯の足しになるし、ボコボコにしたあと生きたまま喰ってやるよ!」




白濁を顔にかけられた黄瀬を雲間からあらわれた満月の光がしっかりと照らした。



目が合う青峰と黄瀬。滴る白濁。全裸で拘束され抵抗できないイヌ。青峰の怒りは頂点にたっした。



一度抜いたサーベルを抜き、一人一人、歩けないようにした。




「峰ちん、連れてきなよー。俺ディナータイム!!」




紫原の大きな手に捕まれた男は凄まじい断末魔を上げた。





「うぇっ。まっずー」











青峰は欲を持て余した黄瀬の髪を掴み、数メートル先の湖まで引き摺った。金糸の細い髪は毛根から数本抜けた。




湖まで到着すると、髪と後頭部をつかみ、顔を冷たい湖に沈める。




「てめーも隙があるからこんなことになんだろーが、駄犬が!!」




「あっゥ!」




水を大量に飲みこみ、咳込む。はげしく呼吸を繰り返し、自由の効かない身体を水面に鎮められる。




「うぐっ――」



何度も、何度も、繰り返され、咳込みまた、頭を捕まれ窒息する。




拷問に近い暴力は黄瀬の体力を奪った。




鼻水と涎、涙で顔は酷い有様になり、黄瀬は苦しさと寒さに慄く。



青峰は無言で責め苦を繰り返し、気を失いかけだした、びしょ濡れな黄瀬を押し倒す。





深夜の冷え冷えとした月が照らす中、青峰は黄瀬を犯した。




まだ薬が残った黄瀬を木の下に立たせると、ゆるんでいないそこに青峰の凶器は突き立てた。



ギチギチ苦しそうな入口は裂け、血がつたった。




「あんなクソ雑魚に触らせてんじゃねーぞ!」




「ふっく…………ぅぇ」




「聞こえなかったか……? 返事しろ」



「……ぃっス……」





体位を返られ向き合った。




黄瀬は青峰に縋り付き、青峰の怒りが少しでも納まるように……許しを媚びるため足を絡めた。




後に水が怖くなる程、黄瀬は青峰の激昂を身に受け、それから高熱を出し、結局、遠征は一旦中止になり本部へ帰還した。











END




20130123



試験運行のクロ様へ

軍パロ相互記念小説です。エロスで申し訳ありませんっ。
沢山のリクエストをしっかり執筆なされるクロ様に脱帽です。
これからも相互でよろしくお願いいたします!






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