「アルケイン、余がいいものをやろう」

「何ですかね、葡萄酒ですかね?」

「ふふっ……余特製の虫酒だ」

「ゲッ!!何ですかその禍々しい緑は…!?何か浮いてる!」

「虫の体液だ。これは虫の目玉だな」

「いやどうして普通にしていられるんですか…うえっ」

「虫を食べると長生きできるそうだ、メリーメリーが言っていた」

「……(余計なことを…メリーメリー…!)僕は不死者だから大丈夫ですよ。ネフィリム様が飲まれたらいかがですか?」

「もう飲んだ」

「嘘だ!!」

「嘘ではない!貴様は余を嘘吐き呼ばわりするつもりか、アルケイン!」

「そんなモノ飲めたら人間じゃないですよ!」

「余は魔族の血もあるからな」

「あ、そうでした」

「アルケイン……」

「はい?」

「『そんなモノ飲めたら人間じゃないです』…?」

「あ……」

「余の虫酒はそんなに嫌だったのか?」

「いいえそんなワケ無いじゃないですかあ」

「嘘臭いぞアルケイン……」

「え……(ヤバイですよ、マジで泣き出す5秒前ですよ!)」

「余は毎日頑張るアルケインのために作ったと言うのに…」

「違いますよネフィリム様…!」

「余の作ったモノなど飲めたものではないと……そう抜かすのか…」

「ネフィリム様…」

「そうか……そうか……」

「あの……」

「ならば地獄に堕ちるがよい!」

スパッ!
コロコロ……

「ぎゃあああああ首がああああああ!!」

「ふはははは!いい気味だアルケイン!」



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