「ネフィリム様って電車で小説読んでそうですよね」

「は?」

「つーん、と済ました顔で難しそうな本読んでる雰囲気だけど実はラノベっていうオチ」

「らの……?」

「名門校に通う学生がラノベ読んでるとは思わず『なんか難しそうな本読んでるなあ』とか思ってるアキレスさんはきっと後輩のレオニールくんと一緒に通学ですね」

「アルケイン、お前何を言っているんだ?」

「驚異のリア充率を誇る共学校に通うリリアーヌさんとラインハルトくんもまたリア充ッ!」

「そんなに食いしばると歯に悪いぞ」

「でもいいんです、ネフィリムくんは将来政治家になりたいと思っているので勉強しないといけないからそんな些末なことは気にしないのです。可哀相に。」

「余には様をつけろよ」

「でもそんなネフィリムくんに熱い眼差しを向ける女性が!」

「ほう、それは誰だ?」

「その名も……」

「名も……?」

「……」

「……」

「はっ、寝てました。おやネフィリム様、何か用ですか?」

「余に熱い眼差しを向ける女性とは誰だ?」

「へ?何の話ですか?」

「……。お前、どこから寝ていた?」

「どこから?僕はずっと寝てましたよ?」

「……寝るときくらい顔を出したらどうなんだ?紛らわしい……」

「?」



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