今日はステキな…




「ねー、クルークってばぁ!」

「何?僕は今忙しいんだ」


クルークってば今日はそればっかり…
あたしの方なんてこれっぽっちも振り向いてくれない


「ねえ、今日は何の日か知ってる?」

「だから、それどころじゃないんだよ!」


ほらまた、あたしが今日の為にどれだけ練習したか分かってるの?



「もー…少し位聞いてくれてもいいじゃんっ!!クルークのばかっ!!」

「うわっ!?あみ…てぃ?」




うわー、やっちゃったぁ…あーあ、せっかく準備したのに…
レムレスに頼んで特訓だってして貰ったのに…

ピンクのリボンがついた透明な袋を指で弾く、中にはデコレーションされたチョコレート。

これじゃ無駄になっちゃうなあ…


「アミティっ!!」


「え……くるー、く…?」

「いきなり怒鳴ったりしてなんなのさ!!全く…手間かせさせないでよ…」

息を切らしてその場にへたりこむクルーク、ここまで追い掛けてきてくれたみたい…
どうしよう、あたし…少しだけ、キミに期待しちゃうよ…

「あ、あのね、クルーク…」

「何?」

「あたしね、クルークに、渡したいものが…あるんだ…」

バクバクと心臓がうるさい、ほっぺが熱くなってきて、自然と手が汗ばむ。

「あ、あたしの…気持ち、受けとって貰える…かな?」

「ばか」

「っ!?」

「貰うにきまってるじゃないか」

「え、くる−っ!!」

瞬間引っ張られてチョコレートごとクルークの胸に突っ込む。

「…バレンタイン、でしょ?」

「へ…?」

「だから今日!!バレンタインでしょ!?」

「え、あ、うん…」


カサリ、と袋が音を立ててクルークの手に渡る。


「話、ちゃんと聞かなくてごめん、…それから」


あたしをゆっくりと一回離して、頬をかきながら−


「貰うよ…あ、ありがとう…」

「…っうん!!」


キミは顔を真っ赤にして照れ臭そうにそう言った。




−今日はステキなバレンタイン




☆おまけ☆

「でも、何であたしの話を聞いてくれなかったの?」

「…恥ずかしかった…から」

「え?」

「ラフィーナが“アミティさんがアナタのためにチョコを用意していらしたわ、精々頑張りなさいよオーッホッホッホ!!(裏声)”…なんていうからさ、話辛くて…それで…」

「そうだったんだ…よかった!クルークってばあたしの事嫌いになっちゃったのかと思ったよー」

「そんなわけないだろっ!?」

「うん、貰ってくれてありがとう!」

「…どう、いたしまして」


−−−−−−−−−−

マサカ様より相互リクのクルアミでした。
マサカ様のみお持ち帰り可です。

クルアミ初めてだったから上手く出来たかわからないのですが…よ、喜んで貰えた…かな?
喜んで貰えていたら幸いです。

因みにラヘーナさんはニヤニヤしながら二人を見てるんだと思います多分←

リクエストありがとうございました。

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