CROSS DELUSION
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小ネタ10(姫初め?)
家に帰って、暖房を入れながらコートを脱ぐ。

「初詣すごかったな〜」

「人ごみがね」

「でも、行ってよかった。おみくじも大吉でたし」

「その運俺にも分けて」

といいながら、後ろから抱きつくと照れながらタマキが笑った。

「おう!いいよ」

「まあ…タマキが幸せなら俺は十分幸せだけどね」

見上げるタマキの顔があまりに屈託なくかわいくて思わずキスしたくなる。

「…てお前、ほんと恥ずしげもなくそういうこと…言…」

振り向いたタマキの唇をそのまま掠め取る。

「…うし。するし…」

真っ赤になって見上げるタマキはさらにかわいい。

「え〜。恥ずかしくなんかないし」

そのまま抱きしめる。

「タマキを前にそんなことするなというほうが無理だ」

「…っ…」

もうだめだ。自分の理性の限界。

もっともタマキを前にすると、それはいとも簡単に箍が外れる。

「初詣も済ませたし、後は…姫初めとかしようか…」

耳元に囁く。

さらに真っ赤になりながら、焦ったようにタマキが言う。

「…ひめ…って、何だよ……。そんな事……するかっ!」

と、叫んでから。ふと思い出したように、さらにこう言った。

「つか、トキオ。…大晦日から新年に掛けてやったやつは…なんなんだよっ!」

思わず吹き出してしまった。ちゃんとわかってるし。

「あれはあれ…。ね……」

そういいながら、こちらに振り向かせると、もう一度口づけする。

今度はゆっくり深く。

タマキがこちらに体を預けてくるまで。

後は、その体を抱き上げ、ゆっくりとベッドに運んだ。


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