CROSS DELUSION
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とある職場の微笑ましい(?)風景
その1.荷物が重たいんです…

「そういや、新しいプロジェクターをセットしなきゃならないんだっけ」
タマキが部屋の隅に置かれたダンボールを持ち上げようとしながら言った。
「あ、俺手伝おうか?」
ソファーで雑誌を読んでいたカゲミツが声をかける。
「いや、一人で大丈……おわっ」
「どうした!」
「けっこう重い。ちょっと…カゲミツ、手伝って」
「OK」
手伝おうとしたのはよいが、ソファーの後ろの通路は人が一人通れるくらいの広さしかなく、後ろを向いてダンボールを抱えるタマキの前に回ることが出来ない。
とっさに、腰の後ろから手を回して荷物を支えたカゲミツ。
二人ともそのまま、身動きがとれなくなる。
「ちょ、カゲミツ。これじゃ動けない」
「だ、だよな」
と焦る、カゲミツ。「でも、どーやって助けりゃいいんだ!」
「うーん」
密着して固まったまま悩んでる二人を眺めていたヒカルが、一言。
「なに間抜けな立ちバック状態で固まってるんだ?」
「立ちバック?」
「ななな…何言って」
焦るカゲミツ。
そんなカゲミツを尻目に、ソファーから身を乗り出して、荷物を引き上げるヒカル。
「…そういう時は、横から持てばいいんじゃないの?」
「助かったよヒカル、サンキュー。お前って力持ちだな」
「いや…ここまで持ち上がってたら、あとはソファーの背に載せるだけだから」
「なるほど」

(二人が会話を続けている間、カゲミツは「立ちバック」を反芻していました…)





その2.口頭で説明を…

「タマキ、あとの3人にも説明頼む」
「わかりました!」
キヨタカにそう言われたタマキが、張り切って返事をする。
「といっても、マニュアル作って説明とか苦手なんだよな…」
振り向きながら言ったタマキのセリフ。
「口でしていい?」

「うん。口でして!」
嬉々として答えるアラタ。
「俺も口がいいな」
微笑みながら答えるカナエ。
「お、俺も…く、口で…」
真っ赤になりながら、答えるカゲミツ。
「なに吃ってんだ? カゲミツ」
「なーんか、口でしてもらえるのが嬉しいみたいだよ」
二人の意地悪な視線が突き刺さる。
「そっか、それはよかった!」

(そしてタマキはやはり何も気づいていませんでした。)







その3.それはよいこと? なんでしょうか…


「いやー。参ったよ」
本部にお遣いに行って戻ったタマキの開口一番のセリフ。
「どうしたのタマキちゃん」
「帰りにトイレに行きたくなってさ」
「トイレが見つからなかったの?
「いや、トイレは見つかったんだけど、大が流れなくてさ」
「ええ!?」
「いや、なんつーかすっごいでかいのが出て」
「流れないほどの?」
「うん」
「大きいの?」
「うん」
「長いの?」
「うん」
「それってカゲミツのモノよりでかかったりして?」(ヒカル)
「そんなん、カゲミツなんて目じゃないよ」
「!!!!」(カゲミツ白目)
「つか、そこんじょそこらの大きさじゃないって」(タマキそれフォロー?)
「でさ。ちょうど、コンビニでもらった割り箸が余っててさ。それで二つに切って流したってわけ。俺って賢い〜」


「よかったじゃん」(ヒカル)
「何がだよ!」(カゲミツ涙目)
「痛い目に合わさずに済みそうで…」


(カゲミツのためにあえてお下品な発言に及んだヒカル。そして、キヨタカだったら勝てたんだろうか? とふと考えたりしましたとさ)



おわり



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