Project DC 4
(DC2パラレル)
「なあ、ヒカル…この事をキヨタカに」
「言っておいた方がいいと思う。…足跡残すようはヘマはしてないけど、キヨタカにも気を付けてもらった方がいい」
「そだな…」
キヨタカ自身、タマキという爆弾を背負ってるわけだから、情報は必要だと思う。
「いつ言う?」
「できたら早い方がいいと思うけど。…もしかしたら、キヨタカもそれとなく監視されてるかもしれない」
「下手に呼び出すのはヤバいってことか」
「こっちから言いに行くか…。俺なら行っても怪しまれない」
「そりゃまあ、お前ら公然の仲だしな…。あいつの家に盗聴器仕掛けられてるかもしれないってことは?」
「…一応チェックしとく」
「よろしくな」
「……」
返事がないので、気になって見てみると、なんだか不安そうな顔をしている。
「どうした?」
「…カゲミツも来ないか?」
「な、なんで」
「俺一人じゃ心許ない」
「そんなことないだろ」
「…いや。俺だけだと感情を挟んで冷静に見られないかもしれない…。それに、今後の事を話し合うなら、カゲミツの意見も聞きたいし…」
「…わかった」
「サンキュ」
「しかし、キヨタカんちに、俺も一緒に行くなんて、なんて思われるやら」
「今から3Pしに行くって連絡入れといてやるよ」
「やめてくれ!」
「…冗談だよ」
いつもなら茶目っ気のある言い方するヒカルがいつになく覇気がないのが気になったが、何も言わないことにした。
ヒカルは自分自身がタマキに対して不利なことを言ってしまうんじゃないかと危惧しているみたいだけど、俺はそんなことはないと思ってる。
そんな風に心配することが、すでにタマキの身を案じている証拠だ。
俺たちは、キヨタカの家に向かった。
2010/04/08
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