MEMO
幸せな現実
2012/08/03
「カゲミツ! 大丈夫か?」
目が覚めると、タマキの顔が至近距離にあって。
自分がベッドでひどい寝汗をかいていることに気づいた。
「あ、ああ。大丈夫・・・」
「怖い夢でも見たのか?」
心配そうにのぞきこむタマキを見上げ、申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら首を振った。
「いや。そうじゃない。でも…。幸せすぎて怖い夢なんだ」
「幸せすぎて?」
きょとんとするタマキ。
「ああ。…ごめん。そんな夢みるなんて。現実の俺は、タマキとこうして幸せにいるってわかってるのに。夢の中の俺はそれを未だに実感できてなくて、不安になる」
そう言いながら、見上げると。
「なんだ…そんなこと」
タマキが、こともなげにそういうと俺に微笑みかけた。
「なら、さ…」
そういいながら、俺の頬に触れる。
「夢の中でも、現実でも、これ以上ないってくらい、俺との幸せを実感すれば…いいんじゃないか…?」
「タマ…キっ…」
そのまま唇を塞がれ、布団に押し倒され……。
そのままめくるめく官能の渦に巻き込まれていった。
追記