MEMO
やってみないとわからない
2011/08/30
ミーティングルームにやってきたナオユキとユウト。
他のメンバーはまだ来ていない。
机の上に置いてある本に気付いたユウトが顔を赤らめる。
「誰がこんな本……」
「へえ…四十八手。……カゲミツ君あたりが勉強の為に買いそうだね」
そういいながら、本を手に取り、パラパラと中を見るナオユキ。
「しかし…凄いね。これ全部コンプリートしようと思ったら…」
「そういうもの?」
「だって、すごいアクロバティックな体位もあるし」
「へー」
二人で椅子に座って、しげしげと眺める。
「ま、ユウトには無理だね。…体硬そうだし」
「ナオユキだって…体格的に無理そうなのもあるよ」
「そんなの…」
「やってみないとわからない!」
「……これは普通に出来るよね」
「うん……そうだな」
「これも……」
「うん……」
「あ、ユウトがする時はもう少し腰かがめて……」
「ふふ…身長差?」
「うん」
「でも、普通の後ろ櫓でそうだと、碁盤攻めも仏壇返しはもっと大変かも」
「ちょっとやってみて……」
「えっと、どこに…手を…」
「ソファーで……」
「けっこうきつい…」
「そのまま床に手をついて……」
「かなり…きついよ……」
「やっぱユウトの方が硬いんだよ」
「…じゃ、ナオユキ代わってよ」
「あ……うん」
「うわー。ナオユキ柔らかい」
「だろ」
「……っ…もうちょっと、足上げて……。肩に足かけて…」
「ちょ……。これずっと、両手付いて腰浮かせるの?……く…」
「手がつりそうだろ? ……続けられそう?」
「なんとか…なんで獅子舞なんだろうね…」
「さあ…。このまま深山本手に移って…」
「ええっ……」
ドサッ。ユウトを押し倒すナオユキ。
そのまま、片足を持ち上げて言う。
「で、内枠……どう?」
「さ……さっきのよりきついかも。足が……つる」
「じゃ、巣篭もりで…」
「あ、ちょっとまし…。つか、松葉崩しと大差ないかも?」
「…大差あると思うよ、足広げてるのと閉じてるのとでは…」
「ふーん?」
「……ナ、ナオユキとユウトがミーティングルームでHしてる」
真っ赤になって戻ってきたカゲミツ。
「またカゲミツの勘違いだろ…」
笑って取り合わないヒカル。
「ここはやはり…」
思案気に呟くキヨタカ。
「ミーティングルームにカメラ仕込むとか言うなよ。変態眼鏡」
「えー、僕見たい」
「自重しろ、アラタ」
そのころ、ミーティングルームでは
「お、なにやってるんだ。ユウト、ナオユキ」
普通に部屋に入っていくタマキとカナエ。
「えっとね、この本を実践中……」
両足を、抱えられ、両手をついて歩いているユウト。
「あはは、面白そうだな。つか、それ普通に体育でやりそう!」
「だよね〜」
「俺も試してみようか、な。カナエ」
とても明るいノリのみんなだった。
(もちろん着衣で)
追記