※微強姦表現あり 怖い━━… 怖い怖い怖い怖い怖い怖いこわいコワイ 嫌だ…っ だれかっ 誰か助けて…ッ 無我夢中で足を動かした。 走っても走っても離れることのない黒い気配。 絶対に捕まるなと本能が警笛を鳴らす。 本能のままにひたすら逃げた。 けれど走れば走る程足は重くなっていくのだ。 「ぅわ!!」 とうとう足がもつれてその場に崩れ落ちた。 地面に伏すのと同時にするりと内股がなで上げられて、フラッシュバックした光景に目を見開いた。 『いい体してんじゃねぇか』 『手触りサイコーだな』 にたにたといやらしく笑う男達の顔に、吐き気を覚える手の動き。 どんなに暴れても押さえつけられ遠慮なしに殴りつけられた。 「━━っ、」 恐怖から情けないほど声もでない。 するすると這い回る感覚に流れる涙を止めることなくぎゅっと目を瞑った。 助けて 助けて…っ (元親…っ) そこで意識は途絶えた。 ただ、なんとなく温かな光に包まれて、大丈夫だと言われた気がした。 次に目を覚ました時に一番に映ったのは焦りに焦った元親の顔だった。 「政宗?政宗!大丈夫か!?」 「━━…」 背中は汗でじっとりと気持ち悪く、苦しいぐらいに息が切れているのになぜか頭はすっきりしている。 もう大丈夫なんだと息を吐き出せば、じわりと目頭が熱くなり甘える子供のように腕をのばした。 「ちか…ちかっ」 「もう大丈夫だかんな。俺がお前を守ってやるから。もう怖い思いなんてさせねぇから。」 しゃくりあげ、小さな嗚咽をもらす政宗を抱きしめて何回もその背を撫でた。 「お前を苦しめる全部を俺が取り除いてやる。それでも泣きたいときは俺が傍に居てやるから、思いっきり泣きゃあいい。」 あやす様に囁きかけてくれる声に何度も何度も頷いてしっかりとしがみついた。 君は僕の安定剤 悪夢なんか俺が消してやると 笑ったアンタにまた涙が溢れた |