roba da chiodi | ナノ
*ぬるいですが18歳未満閲覧禁止!







地元に帰っていた元親が満面の笑みで酒瓶を振った。

「いいの入ったからよぉ、ここらで酒盛りといかねぇか?」

その一言をきっかけに俺達の溜めていたレポートをどうにかして終わらせる会は呆気なく終わりを迎えた。




「でさぁ聞いてくれよ、孫市のやつなんて言ったと思う?」

「ちょ、慶ちゃん飲み過ぎだって、」

俺は烏龍茶の入ったグラスを握りながらちら、と声のする方へ目を向けた。部屋の隅で慶次が缶を空にしながら佐助に恋愛相談を熱く語っているところらしい。佐助も面倒見がいいので叶わない慶次の恋話にいちいち耳を傾けている。

「Shit、」

小さく悪態を吐いて元親の側に置いてあった酒瓶を手に取った。

「お、政宗今日は飲むのか。いいのか?お前、」

「うるせー」

元親の言葉を遮って新しいグラスにどぼどぼと酒を入れる。元々酒に弱い俺は一度大いに酔ってかなりのご迷惑をかけたことがあり、それからは佐助に二人で飲むとき以外は烏龍ね!と強く言われていたのだ。それでも俺だって酔いたくなるときくらいあるんだからな。

グラスを一気に飲み干せば正面に座っていた幸村がさすが政宗殿、いい飲みっぷりです!だなんて言うもんだから実はまずいなぁなんて思ってるとは言えず、まぁな、と言ってさらにもう一杯注いでしまった。

「よし飲め政宗!どうせ佐助は慶次に付きっきりで見てねぇよ。」

「んなこと知ってんだよ」

またもやいらっとして一気に呷る。久々の飲酒にこのペースだからかすでに全身がぽかぽかする。特に顔が熱い。

「政宗殿、顔が真っ赤で可愛らしい。」

いつの間にか横に来ていた幸村が空いたグラスに酒を注ぎながら言う。そういえばかわいいとか言われるの久しぶりかもしれない。

「かわいい…?」

「はい、それはもう!」

幸村の目がきらきらしてる。本当はかわいいだなんて言われたって嬉しくもなんともないんだがこの目を前にしたら言いたいことも全部飛んでく。俺は自然と笑って幸村が注いだもう酒を次はちびちびと飲みだした。

「あ、慶次テメェ!」

隣にいた元親が立ち上がって怒鳴る。突然のことに少し酒をこぼしてしまったが服の上だからセーフってことにして慶次の方を見ると、佐助が呆れた顔しながら慶次に肩を貸していた。どうやら慶次は相当酔ってるらしい。

「てめぇ俺の家で吐いてみろ、そのめでてぇ頭かち割ってやる。」

取り敢えずトイレにと元親も二人の後についていく。ちっ、なんだよ。なんで佐助も行くんだよ。元親に任せればいいじゃねぇか。

「政宗殿、ご機嫌斜めでござるか?」

そんなこと考えてたらどうやら顔に出てたらしい。悪い、と言ってちびちび飲んでた酒を一気に飲み干す。やべぇ俺もなかなかきてるかもしれねぇ。
そう思いながらもこの認めたくない嫉妬心を忘れるには酒しかないと再び注ぐ。するとさっき酒をこぼしたあたりに温かい体温が伝わった。

「ゆき、」

「政宗殿、腹の部分にかかってしまっております。腹を壊しますぞ。」

「そ、か?」

腹の辺りにこぼしたのは確かだが別にびしょびしょって程じゃない。でもまぁ確かに濡れた服ってのは不快だよな、と俺は酔いでよく回らない頭で考えた。

「俺が脱がせてさしあげます。」

「ん」

なんか変だな、と思いつつボタンを外しだした幸村をそのままに俺は再びグラスに口をつけた。最早酒が旨いか不味いかなんてわからねぇ。

「政宗殿、色、白いんですな。」

「そぉか?って、や、なにして」

勝手にさせていた幸村の舌が酒のかかった辺りをぺろりと舐めた。俺は驚きでまた酒をこぼしてしまう。服に邪魔されなかった酒は直接俺の肌にこぼれた。

「ちょっゆきむら、やめ」

「いや、こぼれてますので拭かねば、」

俺がこぼした酒をさらに幸村が舐めていく。舌の感触がくすぐったくて変な声が出る。普段ならこんなとき口でも腕でも抵抗できるが酔った頭では何も出来なかった。

「ひぁ、」

そうこうしてるうちに幸村の舌が乳首に到達した。左の乳首をねっとり舐められ軽く甘噛みされる。

「ふぁ、ゆき、やめっ」

明らかにイタズラでは済まされない動きにいよいよ俺も抵抗を強めるが手首を掴まれた上与えられる快感によって上手くいかない。駄目だ、こんな、佐助だって近くにいるのに。

「政宗殿、」

「Ah?」

「勃っております。」

「なっ!」

そう言って幸村がやんわりと俺の股を撫でる。下半身に熱が集中するのがわかる。ずくずく、する。

「やめろよばかっ」

「しかしこのままでは可哀想ですので」

酔った上大声を出した所為で頭がくらくらしてきた隙をついて幸村にファスナーを下ろされる。政宗殿は下着もお洒落だ、だなんて言われてもう恥ずかしいことこの上ない。

「や、やだ幸村、頼むやめて」

精一杯お願いした。優しい幸村のことだからこんな悪ふざけ止めてくれる筈だった。しかし、何を間違ったか幸村は一時停止したかと思うと俺の下着に手をかけた。

「わ、おまっ」

「政宗殿があんなかわいい顔でお願い、だなんて仰るので俺、自分が抑えられません。」

酔ってるんだろうか、幸村も。かわいい顔なんてした記憶も無い。俺が呆然としてる内にも幸村の手は進む。

「ひ、ちょ」

「政宗殿、溜まっておられるのでは?ここ最近レポートや課題が忙しくて佐助と話もしておられまい。今日だって折角会えましたのに、」

幸村の親指が裏筋をなぞる。初めは触れるか触れないかくらいに。次第に強めに擦られると自分でも濡れた感じがわかる程、先走りの液が流れた。

「や、ああ、ん」

「おかわいそうに。」

先端をぐりぐりと円を描くように擦られれば、あとはもう出したいという欲しかなくなる。なんで佐助じゃなく幸村にこんなことされてんだとか、佐助にキスして欲しいとかそんなこと考える余裕すら無かった。

「政宗殿、出して下され」

幸村がそう言うと、めちゃくちゃに扱かれた。当たり前の話だが俺は男だ。抗えるわけが無い。

「う、あっでる、あ」

腹に温かいものがかかる感覚で自分が幸村の手淫によって達したのだと改めて気付く。幸村をみれば顔を赤くしながら恐らく無意識に舌なめずりをしていた。その途端酔いや快感に溶けていた正常な思考が一気に覚めて羞恥心がこみ上げる。

「あ、お、俺」

「政宗殿…破廉恥すぎますっ。俺はもう、もう」

「え、あっ、待て」

右足を掴まれたかと思えば胸に付くくらいまで曲げられた。幸村の視線が露わになったそこに注がれ、俺はどうしようもなく怖くなった。

「ゆきむら、はな、せっやだ、」

「そんなこと言ってここはきゅうきゅうしてますぞ。」

「う、」

恥ずかしい体勢のまま指摘され、達するとき流れた生理的な涙とはまた違う涙が目尻からこぼれる。幸村が息を整えたのが視界に入り、あぁ、もう駄目だと俺は力を抜いた。

「ちょっと…なにしてんの。」

聞きなれた声が数倍低く聞こえたかと思えば俺の上でベルトを外そうとしていた幸村の姿が、ばきっという音と共に壁へ飛んでいった。

「さ、すけ…」

「なんか騒がしいと思って来てみれば…政宗、何してんの?そんな格好でさ。」

口調は軽いが、目が笑ってない。

「あの、これは、」

「旦那にしてもらうの、気持ちよかった?」

「ちが」

「でもお腹にかかってるよ。」

にこにこしながら言ってくる佐助は明らかに怒っている。言い訳なんてしたって通じるわけないし、酔ってましただなんて言い訳にもならない。俺は足にかかった程度の下着を引き上げつつ佐助の様子を伺う。すると佐助が溜め息を吐いて吐き捨てるように言った。

「恋人がいるってゆうのにこうも堂々と浮気だなんて信じられないね。」

その瞬間俺の涙腺が大決壊した。

「う、うあああああん」

みっともない格好のままみっともなく泣いた。元親や慶次だって近くにいる筈だがそんなこともう構っていられなかった。

「さ、佐助が悪いんだろっ!ずっとあえなくて、ひっく、ようやく会えたのに、他の奴構って、俺のことほっといて、俺が触られてるのに、近くにいたのに気付かないくせにっ」

そこまで言い切ったら後はもう嗚咽しか出てこない。ようやくまともに話せたのに涙でぐちゃぐちゃな顔なんて、最悪だ。はあはあと荒く息を吐いているとばっと視界が暗くなった。

「ごめん政宗っ」

佐助の愛用の香水が香る。俺、腹汚れてるんだけど、と思ったけどぎゅうってしてて欲しかったから黙っておいた。

「俺最低だね。ごめん。」

「ん…」

顔を見合わせて、どちらからともなくキス。そうだ、やっぱキスがなくちゃな。

「ね、政宗、触っていい?」

「嫌って言っても触るくせに。」

俺がそう言えば佐助がにやんと笑う。久しぶりの感じに酒の所為じゃなく体が熱くなる。佐助の指が胸に触れた瞬間扉の辺りでどさっという音が聞こえた。

「……お楽しみのとこ悪いんだが、お前等もう帰れ。」

「あ…親ちゃん。」

そこには眠りについて床に落とされた慶次と額に血管が浮き出た元親がいた。




結局レポートが出来なくて5人揃って単位落としたのはまた別の話。




roba da chiodi(前代未聞の馬鹿げたこと!)



→さいごに

大変お待たせいたしました。
久々にえろを書いたのですがぬるいですね…元親にもやらしいことさせようと張り切っていたのですがあらぬ方向へいってしまいそうでしたので幸村のみにイタズラしてもらいました。もし、元親いれてもっとやらしくしろやー!ていうか総受けじゃないし…て思いましたら本当にご遠慮なく仰ってくださいね!なんだかギャグになってしまいご希望に添えたか不安です。でも書いててとても楽しかったです。

今回は企画参加、そしてお優しいお言葉をありがとうございました!また是非遊びにいらしてくださいませ。
こつぶ
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