小説 | ナノ




お風呂を済ませ、年越し蕎麦を食べた二人は炬燵に入りながらテレビを見ている。
「初詣どうする?出る?」
「寒いしやだ。」
「言うと思った。」
いつもの部屋にいつもの二人なのになんだか違う感じがするねと佐助が笑った。
「来年まであと一時間もないですが、」
「ん、」
こてんと佐助の肩に頭を預けてきた政宗をよしよしと撫でてやり佐助は続ける。
「今年も一年本当にありがとう。」
あたたかな炬燵の中でふたりきり、いつもの場所にいれることは幸せ。特別なことがなくたって二人がいれば幸せ。佐助が言うと政宗は預けていた体を起こしぎゅうと抱きついた。
「どしたの?」
「来年もこうやって過ごしてぇな。」
こんなご時世だからな、と弱音を漏らす政宗の背中をぽんぽんと叩いてやり佐助はあやすような声で言った。
「政宗が望むなら、大丈夫。」
テレビの隅にカウントダウンが表示される。それでも二人はあたたかな炬燵の中であついほどに抱きしめ合う。

「あ、」
「あけましておめでとう。」
「今年もよろしくな、佐助。」




▼フライング年越し(笑)
突発だったのでおかしいところ盛りだくさんですがおつきあい下さったみなさまありがとうございました!
そして今年一年ありがとうございました。みなさま良いお年を!



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