小説 | ナノ
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「最悪」


佐助は寝起き特有の掠れた声で苛立たし気にそう呟くと、体に馴染まないベッドから身を起こした。

「この歳になってさーしかも相手があの人ってどういうわけ…」

つまりその日佐助は、自軍の同盟軍である東軍の将官殿を犯す夢を見て夢精したのであった。



佐助がその将官殿と出会ったのはつい先日のことだ。合同軍事演習があったその日佐助としてはあまり良くない出会いであったにも関わらず将官殿はどういう訳か佐助を気に入ってしまったらしい。
そして今回軍事同盟拡大を目指す平和会議に本来来なくとも良い佐助まで招かれたという訳だ。


「あー俺様一人部屋で良かった。こんなの部下の前じゃ示しつかないって。」


悪い夢を振り切る様にシャワーを浴び、今日の予定開始時刻まではまだ時間があるのを確認すると佐助は一人外へ出た。
迎賓館は軍の本部敷地内にある為警備兵がその周りを囲んでいる訳では無く、随分静かなものだった。佐助は迎賓館の入り口に設置されたガーデニングチェアに腰を下ろし煙草に火を点けた。


「なんであんな夢…」






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