小説 | ナノ
雨降れば、



ざあざあばしばしごろごろ


「凄い雨。」


梅雨って6月なんじゃないの。なのに最近ときたら6月はお天気続き、7月中頃、知らない間に梅雨明けです。なんて感じだった。

でも

「今年は長引くねぇ。」


梅雨というより異常気象?窓ガラスに叩きつけられる雨音が耳障りで仕方ない。


「佐助…」

「ん?どったの?」


さっきまでリビングでパソコンとにらめっこしてた政宗がそろり、部屋に入ってきた。


「あめ」

「うんすごいね。集中できなかった?」

「違う。…違うこともないけど…」

「なに?もう課題終わった?」

「雨、だろ」

「え?」


政宗が右目に手を置いてるのを見てようやく理解。雨の日って痛むんだっけ?


「おいで?」


両腕をおっきく広げて笑うと表情は変えずに、でも足取りは軽くやってきた。
すぐに腕に収まった政宗をぎゅうとしてやる。


「お薬飲む?」

「いい。」

「でも課題まだあるんでしょ?」

「いい。明日やる。


───だから


今日はこうしてたい。」


ああもう可愛すぎるっ!!



彼を虐める雨は憎たらしいけれど思わず感謝してしまった深夜2時。








あとがき

雨の日は傷が疼くよ〜と友達が言っていてなにそのおいしい台詞!!というノリで書いてみたもの。うちの佐助は政宗を甘やかしすだと思う。


お付き合いありがとうございました!!



- 83 -


[*前] | [次#]
ページ:



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -