次に俺が目覚めたとき、俺は元親の腕の中にいた。体中が酷く痛かった。下半身には違和感があるし、血のにおいもする。何より不快だったのは、首に巻き付けられた首輪。混濁した意識でも、元親を突き飛ばしてやりたいくらい悲しくて、腹が立っていたのに、それでも出来なかったのは、元親が泣いていたから。 「政宗、ごめんな…」 俺には元親を突き放すことが出来なかった。 それから俺と元親の関係は変わった。といっても、普段は只の恋人だ。キスだってセックスだってピロートークだってする。でも、少しでも俺が意に反する様な行動をとったり、外へ出たり、元親がいないところで人に会ったりすれば、躾と称して俺を殴り、酷くして、血塗れの口でご主人様と呼ぶまで許してくれない。こんな関係をなんと呼んでいいのか俺にはわからない。もしかすると元親が望むペットとご主人様の関係なのかもしれないが、元親があの日恋人だと笑ってくれた記憶がその考えを否定する。 なぁ元親、 俺達の関係って 「何なんだろうな。」 隣人の刺さるような視線が、 首輪をきつく絞めるような気がした。 ▼アニキがうちのアニキじゃない。 漫画の補完版みたいに受け取っていただけたらと思います。アニキ視点も挑戦しつみたいですね! お付き合いいただきありがとうございました!! |