Épelons chance | ナノ



skit

■ガイ様監視令?

ガイ
「……」
ジェイド
「……」
ガイ
「あ〜…ジェイド?」
ジェイド
「はい。なんでしょう」
ガイ
「いや…そんなに笑顔で見られると、若干怖いんだが」
ジェイド
「おやぁ、ガイは睨まれる方が好みでしたか」
ガイ
「そうじゃないだろ…。何か言いたいことがあるなら言ってくれよ」
ジェイド
「言っていいんですか?」
ガイ
「ん?」
ジェイド
「あなたのせいでミカルを危険に晒すことになってしまいました。そのせいで我が国の皇帝は激しく落ち込み仕事も手につかぬと部屋から逃げ出してばかり。滞る職務は全てわたしが後始末をしなければなりません。今こうして旅に出ている間もそれは溜まっていきます。諸悪の原因は全てあなたになるんですが、どう責任をとってくれるんですか」
ガイ
「え…!?」
ジェイド
「……と、言ったら、あなたはどこまで信じてくれますか?」
ガイ
「はぁ…!?なんだ、そりゃ…」
ジェイド
「まあ、ミカルにとってこの旅が危険なことは変わりありませんからね。その点は、あなたが守ってくれるとの事ですが?」
ガイ
「…ああ。俺がずっと傍にいるよ。危険だから閉じこもってろってのも、おかしい話だろ」
ジェイド
「いやあ、青春ですねぇ。先程の危機一髪も狙ったんですか?」
ガイ
「馬鹿言うなよ。最善を尽くした結果だ」
ジェイド
「では、もっと頑張ってください」
ガイ
「はいよ……。…しかし、旦那は一番に反対してただろうに。よく同行を許したもんだな」
ジェイド
「わたしは元から、彼女が決めたことに関してはとやかく言うつもりはありませんからね」
ガイ
「嘘つけ……。じゃあなんだってあんなに落ち込んでたんだよ」
ジェイド
「反対はしていませんが、残れとは言いました」
ガイ
「どういうことだよ…」
ジェイド
「人の気持ちを汲み取ることも、時には大切だと思いまして」
ガイ
「…………へぇ」
ジェイド
「なにか?」
ガイ
「ははっ…。いや、別に、な」
ジェイド
「……。ところで、ミカルについて回るのは構いませんが、後ろには気をつけてくださいね」
ガイ
「は?」
ジェイド
「一応出てくる時に、陛下から彼女のことを任されてしまいましてねぇ。不貞な輩が近づいたら殺すように、と命令されています」
ガイ
「不貞って…。俺が何かできると思ってるのか…」
ジェイド
「さあ?ですから、後ろには気をつけろと言ったんですよ」
ガイ
「……」
ジェイド
「ねv」
ガイ
(敵よりも恐ろしいな…。このおっさんは…)


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