Prologue



 「お願いやから…あたしも逝かせて…」

 満点の星空に願う心。瞬く光はそれを嘲笑っているかのように見えた。

 両掌に感じた…冷たくなっていく体温。流れ落ちる赤い雫と、脳裏に焼き付いた痛々しい姿…。

 信じ難いそのどれもが現実なのだ。


 一緒に行くと約束した。そう何度も呟いては、屋上の手摺に縋るようにしがみ付く。

 追いかけて逝くことさえ許されないのなら何故、出会わせたのか…

 誰を憎んで、誰を恨めばいいのか…もうわからない。


 貴方を失った私は…

 ここからどうやって生きて行けば良いのですか…









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