予感9 ――[バックステージ]―――――――――side 涼 洋 「ぶっちょ〜」 涼 「ん〜?」 洋 「チューニングルームから蓮の怒声が聞こえるんだけど、イケる?」 涼 「…ん〜心配はわかるんだけど、どうしようもねぇし」 洋 「沢田さん………首吊ったらどうしよ」 涼 「だからなんでお前ら双子はそんな怖ぇ〜こと言うの?」 洋 「だぁってさぁ〜」 涼 「…」 (はぁ…やっぱり蓮じゃなく洋の下につけるべきだったか?) 洋は誰にでも異常なまでに優しいから、衣装担当は女子ばかり。でも人数が多いうえにギャルが多いから、由紀ちゃん浮いちゃうだろうしなぁ…。 洋 「沢田さん…可哀想に」 洋は少し目を潤ませてチューニングルームの方を見ながら呟いた。 涼 「洋さぁ…時間に余裕あったら様子見てやってくんない?」 洋 「う〜ん…うん…わかった〜」 なんだか心配になって言ってみたけど、洋は洋で忙しいしな困った…。 純 「おっす〜」 涼 「!」 店の入り口方向から、純さんのデカい声が聞こえてきた。俺はバックステージから出てその様子を確認する。 涼 「…あ」 いつものようにフロア清掃をしながら、入ってくるスタッフを出迎えてくれる店長。その店長・純さんと話しているのは翔くんと・・・一舞だ。 俺は思わず3人に駆け寄ろうと、思うより先に走り出していた。 今この状況をどうにかしてくれるとしたら、一舞しか居ない。そう思ったから…。 Novel☆top← 書斎← Home← |