弓弦1 あの衝撃的なライブから一夜明け、いつも通りの学校。 教室の窓から見える晴れた青空はとても爽やかだ。 いつも主婦だったり家政婦だったりするあたしも、ここでは普通の高校生になれる。 香澄や由紀ちゃんと過ごす時間はとても穏やかで…美樹ちゃんという相談相手ができて依頼、涼ちゃんとの関係も良好だ。 とは言っても、誰かに悩みを相談するのが苦手なあたしだから、特に何か難しい話をするなんてことも少ないんだけど…。 でも…そんな平和な時間は、ついに乱され始めた。 あたしがバンド部に関わって、店にまで行ってしまったことが、思わぬところで事件になっているみたい…。 と、それはさて置き。 あのライブ以来、翔さんからメールが来るようになった。 アドレスは香澄が教えたらしい。 (…勝手なことを) まぁ…メールが来ると言っても…今日はコレか食べたいって要求や、夕食は要らないって連絡が、一行で簡単に送られてくるだけだし。 返信しなくてもいいらしいから、害は無い。 そういえば今日は、夕食は部屋に持って来いって送られてきてたな…。 (…うん。まぁ…平気でしょ) 香澄 「一舞〜!次は体育だよ〜。着替えないの〜?」 一舞 「あ〜…ごめん、今日は見学〜」 香澄 「えー!?今日バスケなのにー!」 一舞 「うははっ、がんば〜」 残念ながら今日は、香澄のサポートはしてあげられないなぁ…。 だって。 体操着がずたボロなんだもの。 Novel☆top← 書斎← Home← |