明暗2



(あ、そういえば…)


一舞
「香澄のお兄さんって?」

香澄
「ん?兄貴?…隣に住んでんのに会ったことないのん?」

一舞
「……」


 やっぱり…。


(そっか…でも香澄のお兄さんなら、そんなに心配すること無いかな…?)


香澄
「ねえ、兄貴がどうかしたの?」

一舞
「ん?…うん…なんか、お兄さんとこで家政婦のバイトすることになっちゃってさ」









香澄&照&美樹
「家政婦!?」



一舞
「うわっ!?」


 3人が同時に、途端に目を丸くして叫ぶもんだから、逆にこっちがビックリしましたから。


香澄
「えっ?えっ?なんで?なんで??」


 少し焦りながら聞いてくる香澄に、ゆうべの話のいきさつを話した。











「マジかぁ〜…」


 話終えると、照ちゃんが顔をひきつらせて溜め息をひとつ。


美樹
「だ…大丈夫かな」


 美樹ちゃんもなんだか、困ったような顔をしている。




(え…?何?なんかマズい事でもあるんですか?)




 なんだか可哀想な子をみる目でこっちを見ている3人…。なんだかわからないけど、凄く不安だ。


一舞
「や…何?…てか、やめろって言われても、もう無理なんだけど…」


 すると突然、香澄が目を潤ませながらあたしの手を取り…ニッコリ笑って一言。


香澄
「どんまいっ」

一舞
「……」





(…ん?)




一舞
「は!?何それ!?」

香澄
「あははっ超ウケる!兄貴ちょっと気難しいけど、断れないなら応援するから。何でも言ってね」


(いやいや…その嬉しそうな顔は何ですか?涼ちゃんの話の時は、ぶすったれた顔してたのに…)



「そうだなぁ………翔くんはなぁ……」

美樹
「………」


 困ったように頭を掻きながら、考え込む照ちゃんと…手で口を覆い、顔を逸らしてしまう美樹ちゃん…。



(何なんですかそのリアクション…?なんだか超不安なんですけど…)





prev * next

Novel☆top←
書斎←
Home←


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -