赤髪3




(アカン…)


 言うてしもてから激しく後悔。


(俺のこのしょ〜も無さ…なんとかならんのかいな…)


 恥ずかしなって目を逸らしてもたんやけど、お構いなしに一舞は口を開く…。


一舞
「…あたしだって、小さい頃は嫌なこといっぱいあったよ」

祐弥
「……?」

一舞
「髪の毛もバカにされたし、父親が居ないことで色々言われたし…ママも昔はキャバやってたからさ…」

祐弥
「………」

一舞
「だから…祐弥くんの環境が想像できないとしたら…ご両親のことくらいかな」

祐弥
「………」

一舞
「それから…今のあたしは、祐弥くんの言う通り幸せ。でもそれは、あたしが特別だとか、当たり前だとか、そんなんじゃないと思う」

祐弥
「………」

一舞
「………他には?」

祐弥
「………?」

一舞
「…もう無い?言いたいこと全部言えた?スッキリできた?」

祐弥
「……なんやねんソレ」

一舞
「……今まで会えなかったんだから。その分埋めないと」

祐弥
「……………は」


 …なんやろ。なんでこんなに目の前の一舞がキラキラして見えんねやろ。


一舞
「…祐弥くん?」

祐弥
「………ごめん…俺」

一舞
「……?」

祐弥
「今…めっちゃ恥ずかしい事言うたやんな」

一舞
「……何が?」

祐弥
「…ただの嫉妬やん」

一舞
「………?」

祐弥
「……」

(…うぅっ…そんな純粋な目で俺を見んといてくれ!)


一舞
「…っていうか、あたしと祐弥くんはイトコになるわけじゃん?」

祐弥
「……まぁ…そうやな」

一舞
「だったら…どうせだったら仲良しになりたいじゃん」

祐弥
「…………?」

一舞
「…だから…嫌われてるなら仲直りしたいなぁとか思ったんだけど」

祐弥
「…きっ…嫌ってへんよ。何言うてるん」

一舞
「…ホントに?」

祐弥
「ほんまやて…」

一舞
「…………」

祐弥
「…………や、マジやって」


 真意を確かめるかのように、めっちゃ近い距離まで、俺の目をジーッと見ながら接近して来よる一舞の顔面。

 これはアカン!

(クソ可愛い……!!)


祐弥
「あ〜も〜!…嘘なんかつかへん!むしろ好きや!す〜き!」

(なんや俺!告白か!?)


 あーきっと俺、今めっちゃ恥ずい顔面になってんねやろなぁ……たぶん、ヘタレもろバレや…。


一舞
「良かった」





(!!!)


一舞
「もー、超緊張したよー。絶対嫌われてると思ってたもん」

祐弥
「!……!!」

(なっ……な、なんっ!!)

 なんや今の!?

 なんちゅー無防備な!!

 その天使並みのフェロモンは誰譲りやっちゅーねん!心臓痛いやんけ!


 まるで告白のような俺の言葉に、安心しきってニコニコしとるんがまたアカン。


(はぁ…ほんま勘弁してくれ…)




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