告白3 時間の感覚も、体の感覚も、心さえも。自分でも何もつかめない私は…目覚めた時の状態のまま、ひたすら泣き続けていた。 せっかく自覚した恋心は乱暴に払いのけられ、私の全てがドロドロに汚れてしまった気さえした…。 ピンポーン… 美樹 「………」 ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!… ガチャッ! 涼 「はっ?なんだよ開いてんじゃん!」 美樹 「…………」 (…涼の声が聞こえる) ガタッ… ゴッ… ガタタッ! ガタンッ…!! 一気に色んな音がして、人の気配を感じた。 私はまだベッドの上で…涙は止まっていたと思うけど、何かをしようという気持ちにはなれなくてただ、毛布にくるまって小さくうずくまっていた…。 美樹 「…!」 フワリと肩に触れる感覚がして、上着がかけられたことに気づく。 涼 「……」 顔を上げると、少し頬が赤いのを隠すように顔を背けている涼がいた。 涼 「……何があったかは聞かない…………ただ…………送ってやれなくて…ごめんな」 美樹 「…」 何も言えずに、ただ涼を見ていた。 私が何も言わないからか、しばらくしてようやく、私の顔に涼が目を向ける。 涼 「…………大丈夫か?」 美樹 「……わかんない」 涼 「……そっか」 美樹 「………」 涼 「………」 美樹 「……………」 困り顔になって、視線を泳がせながら。涼は何かを考えている様子で、私はそれを黙って見ていた。 涼 「…………………なあ、こういう時…俺……どうしたらいい?」 美樹 「………」 (…そんなこと聞く?…でも、優しいね) 美樹 「………わかんない」 涼 「…」 美樹 「だって…涼の顔……真っ赤なんだもん」 涼 「はっ?…いや、つかお前がっ!!」 涼のトマトみたいな赤い顔を見ていたら、なんだかとても安心して…だからなのかわからないけど、気づいたら自分から彼に抱きついていた。 涼 「あ〜も〜っ!お前そういうことは服着てからにしてくれよ〜!!」 美樹 「…あ」 (そうだった) 涼はその顔を更に赤くしながら、私の体から布がはだけないようにしっかり押さえながら… 私をずっと、抱きしめ返してくれていた。 Novel☆top← 書斎← Home← |