『ねぇ、ロイ聞いてよ!』

「聞いている」


私が


『だーかーらー…マースがぁ』


君のこと好きなの


「軍の回線で私用の話をするなと言っているだろ」


知らないだろ。


***


『ロイのけちー。じゃあ夕方…じゃなくて夜に会いましょう。夕方はマースとデートだから』


ヒューズと同じように軍の回線でおしゃべりしだすなまえ


「まぁいいが…」

『んじゃあ決定!また夜にね』


そう言って勢いよく電話が切れる。


「大佐、仕事ちゃんとしてください」

「私は悪くない」

「回線使ってプライベートの話しするのが悪いことではないと?」

「すまない、中尉。今度から気をつける」


中尉は多分電話の相手が誰かわかっているはずだ。
そして勘違いしてるはずだ。


私となまえが恋人同士だと。


それは大きな間違いだ。

彼女はヒューズのことが好きで私は彼女のことが好き。
見事な三角関係だ。

と、そのとき電話が鳴る。


「はい、こちら東方司令部です。少々お待ちください。マスタング大佐、セントラルのマース・ヒューズ中佐からお電話です」

「…繋いでくれ」

中尉にすごい形相で睨まれるが今度こそ普通であることを願い電話に出る。




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