「へぇ。ハボックはボインが好みなんだー」

「まぁそんなとこっすね。そういうみょうじ中佐のタイプはどんなんすか?」


仕事もあんま忙しくなくハボックと好みについての雑談。


「んー………。それといって特にないかも。好きになったのが好みみたいな」


あたしから話ふったもののいざ聞かれると出てこなかった。


「たまにそういう人いますよね。例えば誰っすか?」

「例えば?」

「今の好みの人」

「えっ!?いないよ…「みょうじ中佐」」


うわ、出た。


「少し無駄話が過ぎるんじゃないか?」

「すいませーん」

「ハボック暇だろ。仕事やるよ。ほら」


ぼふっと厚みのある書類をハボックの机に置く大佐。


「大佐、これは多すぎるんじゃないっすか?」

「口じゃなくて手を動かせ」


肩を落として仕事始めるハボック。
なんか、ドンマイ…。
時計を見ればもう3時。
あぁ、だから大佐は来たのか。


「みょうじ中佐」

「コーヒーですか?」

「あぁ、いつもどおり執務室に持ってきてくれ」

「はい」


それだけ言って執務室に戻る大佐を見てやっぱりなと思い、重い腰を上げてコーヒーをいれる。




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