「大佐…」

「何だね?みょうじ中佐」


あつい。


「ちゃんと仕事してください!」

「今、休憩中だ」

「休憩どんだけ長いんですか!?というより早くはなれてください」


恋人であるロイ・マスタング大佐はあたしを後ろから抱き締めて逃げられないように腰の当たりでがっちりと手を組んでいる。


「中佐の抱き心地が1番いい」


仕事中はちゃんと公と私をわけつたはずなんだけど


「もういいです。執務室まで引っ張て行くんでついたらちゃんと仕事してください」


部下たちの哀れみの視線が突き刺さる。
そんな目するくらいなら誰か変わって!!







「大佐、何で今日はそんなに甘えるんですか?」


執務室に着いて、どうにかして大佐を自分から剥がす。


「なまえ分が足りないんだ。だから充電中」
「なまえ分って…。あたしはあなたの成分、というか養分ですか」
「そうだ、なまえ養分だ」


大佐も仕事場では2人きりになってもめったに名前では呼ばない。
なのに今は階級じゃなく呼んだ。
そうとう重症なのだろう、とか考えてると今度は正面から抱き締められる。


「でも今は仕事中です」

「そんなこと関係ない。最近なまえに触れてないし。いいだろ?」

「…っ」


ロイに耳元で囁かれるのどうも苦手。
だっていい声だから、ロイの言うこと何でも許したくなる。

腰が砕けそうになるのをたえて彼の背中に腕をまわす。


「しょうがない人ですね。あと5分だけですからね」


仕事中にこんなこと許しちゃダメだってわかってるけどそれでも「まぁいっか」って思える自分がいる。


「ありがとう」

「そのかわり5分したらちゃんと仕事してくださいね」
「あぁ」



結局あたしも


ロイにくっついて密かに充電中


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