「ヒューズ、今日はなんだ?」

『よう。いや、うちのかわいいエリシアちゃんの話がしたくてなぁ』


やはり普通なわけがなくて
だけど私にしてみればもう習慣となっているおのろけ電話だ。


「昨日しただろ?まったく…なまえといいお前といい軍の回線を私用に使うな」

『ったく、マスタング大佐はお堅いなぁ。そんなんだとなまえに嫌われっぞ』

「…電話切るぞ」


ヒューズの言葉にいらっときて電話を切ろうとすると


『おい!!なまえのことで大切な話あるのに聞かなくていいのかよ』

「なまえ?」

どうもなまえという名前に弱い。
すぐ反応してしまう。


『俺がなまえが本気で好きだって話』

「は?」


癖とはいいさっき‘なまえ’という名前に反応したことをひどく後悔した。


「お前、本気で言ってるのか?」
『さっき本気で好きって言っただろ?』


声色からしてどうも冗談には聞こえなかった。


「…で、それを俺に言ってどうするつもりだ?」

『宣戦布告』

「…」


正直勝てる気はしない。
だってなまえはヒューズのことが好きなんだから。


『冗談だよ、お前のことからかうの本当におもしろいよな』

「どこからが冗談だ?」

『宣戦布告から』


宣戦布告からということはその前に言ったことは冗談ではない…


「意味がわからないのだが」

『だからー、今日の昼なまえと話してて思ったんだけど俺はやっぱあいつのこと好きだ。だけど俺じゃなまえのこと幸せにしてやれないからお前に託そうかなって思ったんだよ』


ますます意味がわからなくなる。




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