「殉職で二階級特進。マース・ヒューズ准将。」

「なんでパパ埋めちゃうの!?仕事できなくなっちゃうよ!!」


ナ ニ ガ オ コ ッ タ ノ ?


土に埋められる貴方。
意味がわからなかった。
否、わかりたくなかった。


「大丈夫か、みょうじ中佐」


ロイに声をかけられ我にかえった。


「大丈夫よ。ロ…マスタング大佐。ご心配ありがとう」


全然大丈夫じゃないのは自分がよくわかってる。

自然と涙は出ない。
いままでに泣きすぎて涙が枯れたのかもしれない。

どんどん仲間が減っていく。
あたしも死ぬ?
もしくは1人になる?

前にロイとマースとこんな話ししたな。

そんなこと考えてたら葬儀も終わり、皆まばらに散っていく。

だけどあたしはマースの墓の前から動くことができなかった。


「なまえ…。」

「あぁ、ロイ。まだいたの?」


びっくりした。
ロイはリザと一緒にもう帰ったかと思ったから。

その瞬間いきなりロイに抱きしめられる。


「ちょっ、なに!?」


ロイの顔を見上げればうっすら泣いた跡。


「俺はなまえのこと1人にしないし死なせない。守ってやるから」


あたしの頬に一筋の涙が流れた。
それを隠すため、ロイの胸に顔を埋めた。


愛した貴方と恋した彼



少しだけね、ロイもいいかなって思った





-END-




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