「マダム、なまえを借りるよ。誰にも聞かれたくないんで」

「あぁ、いいよ。ただしちゃんと帰しなよ」

「ちょっと!クリスさん!!」


強引になまえを連れていく。
今きっと私は笑っているだろう。
自分でもわかる。


「そのうち帰らせますから」

「はいよー」

「…」






「まぁあたしが集められた情報はここまで」


てきぱきと資料を出し説明するなまえに感心して早20分。


「ありがとう」

「いえ、どういたしまして。じゃああたしの仕事は終わったから店に早く帰らせて」


そう言って車の中を出ようとする彼女の腕を掴む。


「つれないなー。久々にデートしようよ」

「あのさぁ」


あきらかに嫌そうな顔。
その顔を見て楽しんでる私もあれか。


「あたしたち別れたんだよ」

「まぁ昔の話だな。今も私の心はなまえにむいている」

「男はあきらめも肝心。過去を引きずる男って嫌いよ。あたしそういうの好きじゃな……んっ」



強引になまえの腰を引き寄せて深くキスをする。


「んっ……っ!」


何分経ったか。
胸をたたかれ口をはなす。
苦しそうに肩で息をしてるなまえの耳元で囁く。


「もう1回、なまえを私のものにしてやるからな」


宣戦布告

「は?」
(だから、なまえに私をまた好きにならせる)
(無理だと思うよ)
(いいや、できる)
(はぁ…もう勝手にして)



-END-




[*前] | [次#]
戻る
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -