またでこぴんを食らった。
さっきより痛い。かなり痛い。しかもさっきと同じところにするもんだから額のひりひりが倍増する。




「好きでもないねぇ奴とキスとかセックスなんて出来ないって言っただろ、汚い」


「…うん」




話がよくわからなかった。
何でその時の話が出てくるの?わたしあの時『流れでこんなことになっちゃってごめんなさい』って謝らなかったんだっけ?




「ペトラとは何もない。…俺が好きなのはなまえお前だ」


「そうなんだ。………いや、待て!!わたし!?リヴァイが!?わたしを!?好き!?」


「何でそんなに驚くんだよ。だから言ってんだろ、好きでもない奴とは出来ない、逆になまえのことが好きだからキスだってセックスだってやったんだ」




わたしは勘違いしてた?あの夜のことは嫌だけど流れでお前とやったみたいなものだと思ってたから、と説明したら俺はどういう風に見えてるんだと怒られた。




「…勝手に勘違いしてごめんなさい。昨日はリヴァイとペトラちゃんお似合いだなって思って悲しくなって団長のところに泣きに行きました、すいません」


「そうか、俺も勘違いして悪かった」




そういうとリヴァイは優しくキスをした。
ヤバい、幸せ過ぎて泣きそう。





「もう一回言う。俺はなまえが好きだ。付き合え、拒否権はない」


「ひゃっ…、耳元で囁かないでよ。…わたしも好きです。ぜひ今後ともよろしくお願いします」


「とりあえず病人は寝ろ、明日まで治せよ」


「うん」




リヴァイはわたしが寝るまでわたしの手を握っててくれた。




世界が優しい色に染まっていく
(もう寝たか?なまえ、お前のことは絶対俺が守るからな)




-END-





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