やっと空いてるコンセントプラグを見つけて差し込む。




「あと、風邪の時1人だとさみしいかなって思ったんで」




臨也さんが目を丸くして驚いている。
…何か変なこと言ったかな?




「あ、うさぎさん。抱き枕どうぞ」




パソコンと一緒に持ってきた私の身長より少し小さいくらいのうさぎの抱き枕を臨也さんの隣に寝かせる。




「…」


「私のうさぎさん。いじめないで大切に扱ってくださいね!」


「あっはっはっ!!本当なまえっておもしろいよね。たまにこういうまったく予測できないことするからさ」




上半身を起こしておなかを抱えて笑われる。
何がおもしろいのかわからないけど臨也さんのツボらしい。




「あ!うさぎさんの頬っぺた気持ちいいのわかりますけどそんなに伸ばさないでください!!」


「ちょっとくらいいいじゃん。そういえば今日俺からの仕事はなしね」


「はーい。そのかわり看病頑張るんで」


「…ありがとう」



***



「ねぇ波江」




私の雇い主である折原臨也。




「何?」




こいつの頭は少し…いえ、おおいにおかしい。




「最近俺おかしいんだよね」



今さら?元からおかしいわよ、という言葉を飲み込んで書類を揃えて本当は聞きたくもないけどそれじゃあかわいそうだから話を聞いてあげることにする。




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「見えない臓器の名前は」
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