―ピピッ



「貸してください。…やっぱり熱ありますね。今日は仕事なしで安静に寝ててください」




臨也さんの脇から素早く抜いた体温計には38.6℃と表示されていた。




「…話が違うんだけど」


「私が臨也さんのかわりに仕事するんで今日1日寝てください。熱出たの私のせいですし」


「なまえのせいじゃないから気にしないで。っていうか君が俺のかわりに仕事するなら全部キャンセルしといて」




これは臨也さんが今日大人しく寝ることを了承したってことだよね?

自室のベッドに行くよう言ってみるけどここでいいと言うからほっとくことにした。




「確かに私も仕事任せて休むなんて出来ないですけど…。本当にキャンセルしちゃっていいんですか?」


「いいよ。最近あんま身体休めてないし疲れてたしそれが風邪に繋がったんだろうし」




こうして波江さんとの電話に戻る。




「波江さん心配してましたよ?」

「だけど弟のストーカー行為できるから喜んでただろ?」


「臨也さんって本気でエスパーか超能力もってるんじゃないかって思います」




風邪の時って何がいいんだっけか?
私風邪引かないからよくわかんないんだよね。
葱を首に巻くといいって言うけど…ただのギャグだろ。
氷枕かな?でもどこだろう。




「持ってるよ、超能力」


「はいはい」


「氷枕なら応接間の向かいのところの引き出し上から2段目にしまってあるはずだよ」




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