「…寂しいとかよくわかんないんですよねー。あのウィルスの件で両親は私を置いて出ていってそれ以来ずっと1人だし」




まあ元から互いに干渉もしなかったからいてもいなくても変わらないですけど、と付け加える。




「そっかぁ。俺は今独り暮らしだけどたまに寂しいって思うよ。実家に帰れば父親も母親もいるし妹だって2人いる。実家に帰った後にこっちに戻るとやっぱ寂しさを感じるもんだよ」


「そうなんですか?」


「うん。そこで提案なんだけどさ、寂しがり屋な俺と一緒に住んで情報屋の俺の手伝いをしてくれない?」


「え?」




当然の反応。
でもまだもう少し。
そこら辺の女の子はここで落ちるけど簡単にはいかないよね。




「今学校終わった後に色んな人から依頼を受けてハッキングとかしてるじゃん?その他に暇な時でいいから手伝ってくれないかな?もちろん給料は弾むよ」




何を言えば彼女が納得するかわからない。だからお金の話をしてみたけど彼女の表情は曇ったままだ。




「…お金の問題じゃないんですよ」


「じゃあ何?」




困ったようにパソコンを撫でる。




「折原さんのお手伝いを引き受けたいのは山々なんですよ。昔から生活に刺激を求めてるところがあると思うし…。折原さんと関わったら毎日楽しそうだとも思うんですけど…、この子たち移動させるの大変だなって思って」




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