楽しみで仕方なかった。

まさかここまで簡単に会えるとは。




「楽しみだなあ」




『みょうじなまえ
8月8日生まれ。15歳。かなり高い技術を持ったハッカーもとい天才クラッカー。
2年前のとき作ったパソコンウィルスを興味本位でばら蒔いて被害甚大、一時期社会問題となる。
その時期に親が彼女を捨てて現在まで独り暮らし。
ウィルスは特殊なもので警察は2年経った今でもそれを作った人間を特定できていない(勿論俺は独自ルートで調査)。
今は高層マンションで独り暮らし。
親族からの金の援助はなくハッカーとしての技術を使って裏ではパッキング、クラッキングを請け負う仕事をしていて相当な稼ぎがある』




「中学3年生にしてはいい生活だねー」




彼女がどこに住んでるのかは聞くまで知らなかった。

彼女はパソコンを使ってたりウィルスのことで身元がバレるとまずいから自分の情報が漏れないようだいぶ工夫しているみたいだ。

ま、ここまで調べた俺もさすがだけどね。



***



彼女が住んでるマンションはそんなに高くない。ざっと10階建てくらいだろう。
そこの6階に住んでるらしい。
オートロック式の入口。鍵を持ってないと入れないらしい。
彼女の家の番号を入力してインターホンを鳴らす。




『甘楽さんですね?今開けますー。玄関は鍵開けっ放しなんで勝手に入ってきてください』




返事をする前にぷつっと接続が切れる音がしてそれと同時に自動ドアが開く。




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