「そんな怖い顔しないでよ。たまたまパソコンの画面が見えて何かわかんなかったけどそういう時って大抵ウィルス作ってるときだから推測して言っただけ」
「…すごいですね。少ししか見てなくて不確かなのにそこまで自信もって言うなんて。あ、ついででですけどまだウィルスは未完成です。もうちょっと改良しないと世に出せないし。あと臨也さんの仕事も残り2件分」
臨也さんからもらった資料を見る。
…2件合わせて10分で終わるな。
「10分くらい待ってください」
「いいよ。その間パソコン貸して。2号君電源入ってるでしょ?」
「どうぞ」
あたしが主に使う1号君パソコンから1mくらい左に2号パソコンがある。
どうぞ、と言う言葉が発せられる前に臨也さんは2号、すなわち私の隣に座る。
「相変わらず難しいことしてるね」
私は1号くんで仕事をしていて臨也さんの方を見る暇がないから何してるのかわからないけど何かを見てるみたい。
「何のことかわかんないですけど2号にそんな難しいプログラミング入ってないですよ?」
「これが難しくないなんて本当なまえはすごいね」
「臨也さんが素直に誉めるなんてキモい」
「素直に誉めちゃ駄目だった?」
「そんなことないです。大いに誉めてください」
「…」
「スルーですか!?」
ひどいなあ。
よし、1件終わった。あと1つ。
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