「なまえ、早く起きないと臨也君来るよー?」
「今日具合悪いから休む。臨也にも言っといて」
「大丈夫?じゃあしっかり寝てなさいよ」
「わかってる」
あたしを起こす声が下から聞こえてお互いに大声で会話をする。
早く起きないとって言うけどあたしはだいぶ前から起きてるわけで、というか一睡もできてないわけで。
夜は臨也のことを考えてて全然寝れなかった。
「体調悪いんですか?」
「そうみたい。風邪じゃないと思うけど…」
「昨日も倒れたし疲れてるんじゃないですか?お大事にって言っててください」
「迷惑かけるわね。いつもありがとう。じゃあいってらっしゃい」
「いってきます」
下でお母さんと臨也の声が聞こえる。
疲れじゃねーよ。お前のせいだよ、とか思ったのは内緒。
「…何でキスなんかしてきたんだろ」
『え、ちょっと、なまえ大丈夫?固まんないで!!』
『…お、送ってくれてありがと。あと、保健室まで連れて行ってくれてありがと。あと鞄ありがと。じゃあね』
『おい!!』
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