貧血?

毎朝ちゃんとご飯は食べてるしなにも問題ないはず。

それともあたしは自分で気づいてないだけで貧血なんていうか弱い乙女設定なんだろうか?
…ありえない、ありえない

臨也に言ったら絶対笑われて終わるな。

そんな風に頭を働かせてたら体育の時のことを思い出してきた。

確か走り終わって臨也と話してたらなんか気持ち悪くなった気が…。

あぁ、倒れたんだっけ。




「なんとなく思い出しました。ご飯は食べたし貧血ではないと思うんですけど」


「でも一応今度病院で貧血の検査してきなさいね。」


「(絶対貧血じゃないと思うけど)…はい」


「それにしても彼氏いい人ね」


「彼氏?」




あたしには彼氏はいない。

だけど先生が誰のことを彼氏と言って間違ってるのかはすぐに予想できた。

その予想はきっと当たると思うから否定する言葉を用意をする。




「折原臨也くん。彼氏じゃないの?」


「臨也は彼氏じゃないです」




ほーら、やっぱりね。
臨也のことだと思ったんだよね。

色んな人に間違えられるからもう慣れっこ。




「なーんだ、違うの?ごめんなさい。でもあまりにも必死だったから」




先生の期待を裏切るようで申し訳ないです、と少し思った。

ん?
先生の言葉がひっかかった。

必死って何だろう?
言葉の意味がかわからないからその言葉を繰り返し言ってみた。




「必死?」


「えぇ、倒れたみょうじさんのこと抱えて此処まできてね。いつも冷静っぽく見えるのにあんなに取り乱したりするんだ。大切な人なのかな?って思ってね」


「そうですか…」




あの臨也が、ねぇ…



不意の優しさが心臓に悪い


(失礼しまーす。あ、起きてる)
(臨也。…今何時?)
(もう放課後。荷物持ってきたから帰るよー)
(あ、うん。ありがと。先生もありがとうございました)





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