君の死角、わたしの正面(1/7) 新入りが入ったので、明日から役割変更します。 その一言で徴収されたナース達。 勿論、先輩がいる場だからか、新入りナース達はいつもと変わらず大人しい。 「………ってことで、あなたたち3人はゆいと一緒に仕事ね。」 ゆいはいつもと変わらずに雑用係になった。 それでも悔しいとかいう気持ちはなくて、頑張ろ、とかエースが終わる前にできるように…とか、色々考えていた。 ゆいと共に雑用係をするのは、週によって新人ナースを当番制にすることになった。 そして会議が終わり、いつもの様に洗濯場へと足を運ぶ。 「ふぅ、頑張ろ…!」 洗濯物が山積みになった篭が何コかある。 それを別けてから、何度かに区切って洗濯するが… 「洗濯場、教えたけどな〜?」 一向に洗濯場へと姿を見せない新人ナース達。 何でだろ?待つ時間が無駄なので、ゆいはさっさと洗濯に取り掛かった。 洗濯が全て終了しても、全く現れない新入り達。 ゆいは、まぁいっか。と先に濡れて重たい洗濯物を乾しに行く。 その道中… 「ふふ、サッチさんって素敵ですね。」 「世辞なんてよしてくれよ。」 明らかに今日、雑用係であるナースである。 しかもサッチと楽しくお喋り。 こんなの私が先輩にばれたら、げんこつとお説教だ。 だが一応、自分は新入り達より年下であり、ナースに囲まれて楽しく話すサッチを見たら、止めるのは少し悪い気がしてその場を後にした。 結局、洗濯物はいつものようにゆいの手で全て片付けられた。 ← | → |